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拓哉 仕事は河村拓哉のままでできるし、改姓しても困ることはなかったです。

かをり 私は結婚の1週間後に海外に行くロケの仕事が入っていたので、パスポートやクレジットカードの名前変更をせずに行くことができて、ありがたかったです。

結婚後に合体した本棚

――部屋のあちこちに本棚がありますが、結婚後、お互いの蔵書がこの家に集まっているわけですよね。

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拓哉 本棚の整理はまだできていないんです。整理しようと思っていたんですけど、それよりも本が増えるスピードのほうが早いので。最近引っ越して部屋が広くなったので、そのぶん好き勝手に本を買うようになってしまい……。

かをり 寝室にも本棚があるし、買ったけどまだ組み立てていない本棚もあります。今は「入るところに本を詰め込む」ということになってしまっていて、ジャンル分けができていなくて。『生態学入門』や『キャンベル生物学』なんかは、私の本に見えて、実際は夫の本なんですよね。逆に『世界現代怪異事典』とか『世界の奇習と奇祭』は夫の本みたいだけど、私の本だったり。

拓哉 ごちゃごちゃだよね。

かをり クイズ大会で購入した、同人誌的な問題集もたくさんあります。

拓哉 クイズの問題集は、コロナ禍以降、電子書籍が多くなってしまったけどね。みんな紙で刷らなくなってしまって。

かをり ふたりとも持っていた道満晴明さんのマンガなんかは、話し合ってよりきれいな本を残しました。今は「頼むから『アイシールド21』を読んでくれ」と頼んで、夫に読んでもらっています。基本的には読書は自然に任せたいと思っているんですけど、連載開始から21周年を記念した特別読切が公開されるそうなので、それを同じ気持ちで迎えたいと思っていて。

©文藝春秋

「不安で、ずっと鍋を監視していました」

――家事の分担は、どのように? 

かをり 料理は私が作ることのほうが多いですね。

拓哉 僕はひとり暮らしのときから、料理はできないと思ってやってこなかったので。

かをり でも、料理の才能はあると思う。「ツナにマヨネーズを和えてホットサンドを作ってね」と伝えたら、刻んだオリーブを勝手にアレンジして加えてたことがあったでしょ。センスがいいから、うまくなると思う。

 私がキーマカレーを作っている途中で、仕事に出ないといけない時間になっちゃって、手順をLINEで送って任せて仕事に行って帰ってきたら、キーマカレーだけじゃなくて、さつまいものレモン煮もできていたこともあったし。

©文藝春秋

拓哉 「さつまいものレモン煮も作る」って言ってたから……。でもレシピを見たら30分煮込むと書いてあって、料理の知識がないから「そんなに長く煮込むわけがない」と思ってしまって。すごく不安で、30分間煮ながらずっと鍋を監視していました。

かをり 皿洗いやゴミ捨てはやってくれるよね。

拓哉 できることから少しずつね。あとの家事は、ほぼやってもらっちゃってます。

かをり 結婚する前は、シャツにアイロンをかけたこともなかったでしょ。今のやる気は買いますよ。