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 辛口なレビューもありますが、ネットショッピングと同じで、それが自治体、生産者、寄付者にとっていい方向に向かっていってほしいと願っています。

 注文に際して食品の量に注意が必要です。例えば単身で牛タン1.5kgをどれくらいの期間で食べるのか。冷凍保存できるとはいえ、一人で食べられる量を超えてしまいそうなものは要注意です。

 野菜では、段ボール箱一杯に届いたはいいが、冷蔵庫の野菜室に入りきらない量ですと、せっかくの旬の野菜でも傷んでしまうことになるでしょう。

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 発送される時期や何日以内に届くかも要チェックです。ものによっては2、3か月かかる返礼品もあり、旅行で長期間不在だったり、忘れたころに届いて「これ何だっけ?」ということも。

ファイナンシャルプランナーの小林亮平さん

 それと意外に失敗するのが、控除の上限額を超えてしまったということです。会社員の方でしたら年末に源泉徴収票をもらって、今年の年収を確認できますが、自営業やフリーの方はある程度正確な年収を把握していないと、シミュレーションしたときより年収が減っている場合に上限を超えることがあります。上限を超えても「寄付」ということですから失敗とまでいえませんが、お得感は多少減ってしまいます。

 割とよくあるのが、ワンストップ特例制度を利用するつもりで、ワンストップ特例申請書を送って手続きしたのに、医療費控除や住宅ローン控除の手続きで確定申告をする必要があるときです。確定申告をすると、ワンストップ特例申請は無効で、確定申告時に寄付金控除額を入れていないと控除は受けられません。普段から確定申告をしていない方は要注意です。

ワンストップ特例申請と確定申告のやり方

 ワンストップ特例制度の手続きは簡単です。給与所得者は会社から源泉徴収票を受け取っていますが、そこに記載されている給与・賞与欄の額面を把握します。その金額でふるさと納税サイトのシミュレーションを使い控除限度額を算出します。

 実際に寄付をするときに、ワンストップ特例申請書を送付することを選びます。返礼品の送付先が自分の住所と異なる場合は、注文者情報の記入欄に控除を受ける人の住所を明記します。また、注文した人の名義での寄付になるので、妻が夫の収入でシミュレーションしていると、夫の住民税が控除されないことになってしまうので注意してください。