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「7年間ずっと満席のまま閉店」伝説のパクチー専門店主が、千葉の田舎に出した「パクチー銀行」の途方もない夢

source : 提携メディア

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鋸南町を「圧倒的に面白い町」にするためのカギを握るのが、鋸南町に興味を持ち、定期的に通ってくれる人と、人に関心を持って移住してくる人。そういう人を増やすために、佐谷さんは2022年夏、平家との戦に敗れて安房(房総半島)に逃れ、そこから再び勢力を拡大した源頼朝の足跡を巡る総距離210キロのランニングイベント「安房ウルトラシャルソン」を企画するなど、さまざまな取り組みを始めている。

かつて「あり得ない」と言われながら飲食店の経験ゼロでパクチーハウス東京を成功させた男は、再び「あり得ない」を覆そうとしているのだ。

「この町の高齢者の人たちはいつも、ここの商店街は昔、肩がぶつかるぐらい人が歩いてたって言うんですけど若い人、外の人はそんなわけないって疑っているんです。それならまた、自分たちの力でそうしようよって」

川内 イオ(かわうち・いお)
フリーライター
1979年生まれ。ジャンルを問わず「世界を明るく照らす稀な人」を追う稀人ハンターとして取材、執筆、編集、企画、イベントコーディネートなどを行う。2006年から10年までバルセロナ在住。世界に散らばる稀人に光を当て、多彩な生き方や働き方を世に広く伝えることで「誰もが個性きらめく稀人になれる社会」の実現を目指す。著書に『1キロ100万円の塩をつくる 常識を超えて「おいしい」を生み出す10人』(ポプラ新書)、『農業新時代 ネクストファーマーズの挑戦』(文春新書)などがある。
「7年間ずっと満席のまま閉店」伝説のパクチー専門店主が、千葉の田舎に出した「パクチー銀行」の途方もない夢

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