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「ホストファミリーの長男が薬物中毒」「父親は食事中に息子の首を絞めて…」17歳でアメリカ留学した私が現地で経験した“壮絶生活”

なるチャンインタビュー #1

2023/07/23
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NARUMI ホストファザーは感情の起伏が激しくて。自分の思い通りにいかないことが少しでもあると、すぐにカッとなるんですよね。しかも、怒鳴るだけじゃなくて手がでることも多い。「食事中に席を立つなと何度注意しても聞かなかった」という理由で長男の首を絞めたこともありました。

 私自身も、ホストファザーが作った夕飯を残してしまったときに、「俺の作ったご飯をほとんど食べなかった!!」と言ってワイングラスを投げつけられたことがあります。

 

ホストファミリーの長男は薬物中毒で…

――ホストファザー以外の家族はどうでしたか。

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NARUMI ホストファザーとよく喧嘩をしていた長男は、薬物中毒でした。オーバードーズで泡を吹いて倒れて、家に救急車が来たこともあります。停学処分を受けたり、病院に通ったりもしていましたが、それでも薬物を止められなくて……。よく“ハイ”な状態になっていましたね。

 あとはホストマザーと高校生の長女、小学生の次男がいたのですが、次男以外は私に冷たかった。でも、彼女たちはわざと冷たくしていたわけではないと思うんです。私が自分の意見を言わないから、「何を考えているのかわからない」「何も言わないってことは、私たち家族のことが嫌いなんだ」と解釈されていたようで。当時は英語に自信がなくて、言いたいことが言えなかっただけなんですけどね。

――大人でも辛い環境を、17歳のNARUMIさんはどう感じていたのでしょう。

NARUMI 精神的に辛すぎて、当時のことは思い出したくないくらい。あと、心だけでなく体の変化も大きかったです。留学してたった3ヶ月で10キロ以上太って、肉割れができてしまったり。

ホストファミリーとの関係に悩み、体重が増加してしまったという(本人提供)

 今思えば、ホストファミリーを変更すればよかったんです。でも、当時の私にはそれも難しかった。

――なぜ変更できなかったのですか?

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