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「『流産しちゃえばいいのに…』と言ってくる人もいる」元グラビアアイドル・浜田翔子(37)が、それでも不妊治療について語り続けるワケ

「『流産しちゃえばいいのに…』と言ってくる人もいる」元グラビアアイドル・浜田翔子(37)が、それでも不妊治療について語り続けるワケ

浜田翔子さんインタビュー#3

2023/07/30
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 2000年代に活躍したグラビアレジェンドで、現在はYouTuberとして活動する浜田翔子さん(37)。彼女は今、夫と一緒に不妊治療についてYouTubeチャンネルを通して発信している。体外受精、稽留流産など普通なら明かしにくいと思われるプライベートな出来事をあえて明かす理由とは?その思いを聞いた。(全2回の3回目/1回目から読む

不妊治療の経過や思いを発信

ーー浜田さんは2020年、カブキンさんと結婚しましたが、その後すぐに妊活に入りますね。

浜田翔子さん(以下、浜田) 結婚したのが34歳だったんですけど、30代のうちに2~3人の子供が欲しいと思っていたので、すぐに妊活を始めました。

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ーーお二人は人工授精の経過や不妊治療中の心境などを夫婦のYouTubeチャンネル「カブしょこ新婚夫婦」で赤裸々に公開しています。なぜ不妊治療について発信しようと思ったのですか。

浜田:不妊治療中は毎日情報について検索していましたが、YouTubeを調べても不妊治療について当事者が話している動画が意外と出てこなかったんです。同じ悩みを抱えている人もいると考え「だったら、こうした情報は伝えていった方がいいのでは」と始めました。

浜田翔子さん ©️細田忠/文藝春秋

 不妊治療について、最初はタイミング法(※セックスのタイミングを排卵時期に合わせ、妊娠の確率を高める方法)から始めたんですけど、半年間やってもなかなかうまくいかなかったんです。

 次に病院で人工授精を勧められて始めました。人工授精は排卵誘発剤という薬を飲んで排卵を起こしやすくして、男の人の精子を直接注入する方法です。それでも、普通の方が思うほど妊娠率は高くないんです。

 それに人工授精は病院通いがつらいんですよ。病院から「この日に絶対に来てください」という日が決まるのが1週間前くらいなので、なかなか予定が立てられない。会社勤務の方だと余計大変だと思います。「この日不妊治療が急遽入ったから休んでもいいですか?」って会社にはなかなか言いづらいじゃないですか?

©️細田忠/文藝春秋

ーー仕事と不妊治療の難しさはフジテレビの山﨑夕貴アナウンサーも女性誌の記事で語っていますし、日本の課題かもしれませんね。不妊治療の中で、身体的や精神的なつらさはなかったんですか。YouTubeでは途中、泣いているシーンや鬱っぽくもなっているシーンもありました。

浜田 薬の影響も大きいのかなって私は勝手に思っています。暑くなったり、更年期みたいになるんですよ。イライラもします。生理のときと同じなんですが、もっと悪化したバージョンみたいな感じで。人に当たりが強くなったりしましたね。そういう時に旦那さんの発したひと言で「あ、もう不妊治療を辞めよう」となる人もいるみたいです。

ーーYouTubeで不妊治療について発信するようになってから、女性のコメントは増えたのではないですか。

浜田 そうですね。それまで80%ぐらいのコメントが男性だったんですが、今はガラリと変わって子育てをしている方とか不妊治療を頑張っている方になりました。コメント欄にもみんな長文で思いを書いてくださって、すごく嬉しいです。

 私自身、周りに「不妊治療をしています」と公言している人はいなかったですし「私だけ子供ができない」という思いに囚われた時期もあったんです。けれど自分と同じ悩みを抱えて一緒に頑張っている人がこんなにいるんだと知って、頑張れた部分はあります。

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