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「『流産しちゃえばいいのに…』と言ってくる人もいる」元グラビアアイドル・浜田翔子(37)が、それでも不妊治療について語り続けるワケ

「『流産しちゃえばいいのに…』と言ってくる人もいる」元グラビアアイドル・浜田翔子(37)が、それでも不妊治療について語り続けるワケ

浜田翔子さんインタビュー#3

2023/07/30
note

芸能人の妊娠報告って必要?

ーーちなみに不妊治療はどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

浜田 値段についてはよく聞かれます。最初の子どもの時は1回で50万ぐらいかかりました。でも今は保険適用になったので、15万円ぐらいで体外受精もできるようになったので、そこはすごく助かっていますね。

ーー浜田さんの発言で、印象的だったのは、芸能人の妊娠報告にも疑問を呈していたことです。個人的にも妊娠はプライベートなことですし、安定期に入ったからといって死産になる可能性はあるので、出産報告だけで妊娠報告は必要ないのではと考えていました。

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©️細田忠/文藝春秋

浜田 私自身、不妊治療を頑張っているときに「妊娠しました」という芸能人の方の妊娠報告のニュースを見ると「あっ、私はできないけれど、この人は子供ができたんだ」という気持ちにどうしてもなっていました。

 芸能人は安定期に入ってから妊娠報告はしますが、でも実際は安定期なんてないと思います。私は最初の子供がちゃんと産まれるか、最後の最後まで心配でしたし、最後は心拍が止まるかもしれないと帝王切開で出産しました。

 もし遅れていたら、産まれているかもわからなかった。そう考えると報告自体も難しいですね。ニュースにしなくてもいいんじゃないかと思ってしまいます。

「シッターを使うのも普通だよね」という社会に

ーー最後に不妊治療以外でもいいのですが、もっと社会はこういう風に変わってほしいというのはありますか。

浜田 ベビーシッターにもっと預けやすくなるといいなと思います。海外ではシッターさんに子供を見てもらうのが普通ですが、日本ではまだ進んでいなくて、シッターさんに預けるだけで白い目で見られたりします。「お金持ちの人しか預けられないでしょう」という人だったり、「私のところは自分だけで見ているのに……」という人もいます。

©️細田忠/文藝春秋

 でも今は親が一緒に住んでいない家庭も多いじゃないですか。一緒に住んでいれば助け合えるけれど、実際は助けてもらえない家庭が多い。それで育児放棄しちゃう人もいます。不妊治療もそうですが、「シッターを使うのも普通だよね」という社会になってくれたらいいなって思ってます。

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