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 記者が事件発生当時、片桐被告について取材すると、「生徒との距離感が近く親しみやすい先生」「厳しい野球部の監督に怒られて落ち込んでいる生徒をケアしてくれる」「幼少期から男女問わず人気者」と優しい人柄で女性にもモテていたという。そのような被告に宮田さんが“執着した”というのが、弁護側の主張だ。

全財産を渡しても止まらない“オニ電”

 2022年4月、片桐被告は帯広市の高校に異動となり、2人は日常的に顔をあわせる間柄ではなくなった。片桐被告は異動のタイミングで赴任先の近くに引っ越したが、宮田さんには新住所を教えなかった。前年に妻との間に子供が生まれており、被告はこのタイミングで宮田さんとの関係を清算しようとしたのだという。

片桐朱璃被告

「しかし、新学期早々の4月3日の1日だけで宮田さんから被告の携帯に666回もの着信があったと。さらに宮田さんは別の高校職員にも電話して被告の様子を探ろうとしていたといいます。

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 さらに別の日には宮田さんは電話で被告に『押しかけられるのが嫌なら、金を払え』と要求。被告は残る400万円を宮田さんに支払いました。しかしその後も、宮田さんからの“オニ電”は止まず、その言動は変わることがなかったそうです」(同)

『別れないなら、赤ちゃんと奥さんを殺す』と脅され…

 事件前日の5月29日、宮田さんは家族に「釧路に行く」と言って北見市の自宅を出たが、向かった先は釧路とは100キロ以上も離れた片桐被告の勤務する帯広市内の高校だった。この日は片桐被告が顧問をしていた野球部の試合があり、そこで宮田さんの姿が目撃されている。

「弁護側によると、野球部の試合後に2人で会った片桐被告は、『仕事がある』と宮田さんに嘘をついて、自家用車を高校に置いたまま、タクシーで帰宅しました。しかし、その間に車が宮田さんによって荒らされていたといいます。被告の車の中にあった新型コロナウイルスのワクチン接種券から、隠していた自宅住所がばれてしまった。翌30日の未明に高校に戻って車を取りにきた被告は、荒れた車内に接種券が落ちているのを見つけ、それに気付いたそうです。