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《2006年に亡くなったのは、安田種雄さん(享年28)。ナイフを頭上から喉元に刺したとみられ、死因は失血死だった。

 当時は自殺の可能性が高い不審死として処理されたが、12年後の2018年、大塚署の女性刑事がナイフの血の付き方に違和感を覚えたことをきっかけに、再捜査が始まる。真相究明への期待に胸を膨らませた遺族だったが、1年足らずで突如、捜査態勢が縮小》(週刊文春スクープ速報7月19日)

なぜ捜査は幕を閉じたのか

 安田種雄さんの当時の妻が、現在の木原官房副長官の妻X子さんなのだ。安田さんとX子さんが結婚していたとき、X子さんは「Y氏」と出会い、夫婦関係は瓦解。週刊文春によれば安田さんが亡くなったあと「Y氏」は警察の事情聴取を受け、「あのとき、X子から『殺しちゃった』と電話があったんだ」とも言っていたという。かなり気になる点である。さらに木原氏が妻のことを「俺がいなくなったらすぐ連行される」と言っていたという音声も公開された(週刊文春7月13日号)。

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 記事のポイントとしては、一体なぜ捜査は幕を閉じたのかという点。政権与党の有力議員の家族という「捜査のハードル」があるのか?

©文藝春秋

 すると木原氏は弁護士を通じて司法記者クラブに「御通知(至急)」と題した文書を送付し、〈マスコミ史上稀にみる深刻な人権侵害〉と批判し、即刻記事を削除するよう求めている。刑事告訴を検討しているという。

今後の注目点は?

 今後の注目点は、この問題はまだテレビや新聞など大手メディアは報じていないという点。警察が事件性を認められないと言っており「疑惑」のままだと報道できないという理由だろうが、「刑事告訴したら、それをきっかけに各社に報道されてしまう」という岸田派幹部の声もある(週刊文春7月27日号)。木原氏はどう判断するのか。

 動きもある。安田種雄さんの遺族が20日、霞が関の司法記者クラブで会見を開き、17日付で所轄の大塚警察署長に再捜査を希望する上申書を提出。タブロイド紙はこの模様を報じている。