高校入学をきっかけに昭和好きを公言するように
――高校生になってからは、昭和のヤンキー文化にハマったそうですね。
阪田 『ビー・バップ・ハイスクール』や『湘南爆走族』といったヤンキー漫画にハマりました。漫画の影響で、高校2年生の頃は“スケバン”みたいに足首まである超ロングスカートを穿いたり、細かいパーマを当てたりしていました。あと、スクールバッグに『湘南爆走族』のステッカーを貼っていたこともありましたね。
――超ロングスカートは、どうやって調達したんですか?
阪田 夏服と冬服のスカートをつなぎ合わせただけです。おばあちゃんに手伝ってもらいながら、ミシンとアイロンで必死に長くしました。
――先生からは何か言われませんでした?
阪田 超ロングスカートを穿いて登校したときは、さすがに生徒指導の先生から注意されました。すぐに生徒指導室で縫い目を切られて、普通のスカートに戻ってしまいました(笑)。
あとは、教室のロッカーに中森明菜さんと近藤真彦さんのポスターの切り抜きを貼って“癒やし”にしていたのですが、それも怒られましたね。
でも、カバンのステッカーについては何も言われなかった。気づいていなかったわけではなく、「目立ちすぎなければ」と見逃してくれていたのだと思います。
――同級生たちの反応はどうでしたか。
阪田 高校生になってからは「昭和好き」を公言していたので、仲の良い子たちは「マリンがまた何かやってるよ」と笑って受け入れてくれていました。
私の誕生日には、山口百恵さんや田原俊彦さんといった昭和アイドルたちのお面を被って、サプライズパーティを開いてくれたこともあるんですよ。そのときは「私が『昭和好き』をアピールしているから、こうやってお祝いしてくれるんだ」と嬉しかったですね。中学生までは周りに隠していたから、余計に。
――なぜ中学生の頃は、「昭和好き」を隠していたのですか。
阪田 「みんなと違うものが好き」という理由で、仲間はずれにされることが怖かったんです。中学生の頃は、ファッションもカラオケで歌う曲も、周りにあわせていましたね。
――「好き」と言えるようになったきっかけは、なんだったのでしょうか。