1ページ目から読む
2/3ページ目

「多い時は1日16万円、月に100万円負けていた時期もある」

――無心になる…という感じでしょうか?

ダンプ 無心というか、魚群。『海物語』っていうシリーズが好きだったんだけど、頭の中がピコピコ、ピコピコって魚が永遠に泳いでる。それに、負けてもまた行きたくなるの。依存症だよね。多いときは1日で16万程度使ってたし、月に100万くらい負けていた時期もあったと思う。それを30年以上やってるんだから、パチンコに掛けたカネでマンションも買えたよね。

 でもだんだん玉が出なくなってきて、ストレス解消のつもりがストレスになってきたから止めたんだけど。

ADVERTISEMENT

©杉山秀樹/文藝春秋

――ストレスになるまで長かったような…?

ダンプ 長いね。だって連絡がくるんだよ。「どこどこの台がいいですよ!」って後輩から連絡くるし、「今日やらないとまた出ないですよ!」って言われちゃうから行ったりして。負けてもすぐATMでお金を降ろせるし、次の日もまた行きたくなっちゃうんだよ。取り返したくて。それが永遠に続く感じ。

――周りでパチンコをする人も多かったそうですが、誰か途中で止めた方がいいよって言う人はいましたか?

ダンプ ほとんど居なかったね。それよりも「何番出ましたか?」とか「ダンプさんが帰ったあとにじゃんじゃん出たんですよ…!あと2,000円出しておけば違ったのに」とかそういう情報ばっかり入ってくる。

 自分でも何日にいくら勝った、負けたってノートに書いてたの。でも、勝った年はほとんどない…!負けるようにできてるの。昔はたくさん儲かったときもあるし、負けても5万円くらいならすぐに取り返せたんだけど、全然出なくなっちゃったから。お金を使ってストレスを溜めるより、後輩たちとのご飯に使った方が楽しいなって思ったんだよね。

――ご自身では、当時依存症だと思っていましたか?