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マラウイで高給取りと言える仕事は…?

――前回、親戚の方がお金の無心によく来るという話をされていましたが、一般的に賃金が低いということでしょうか。

コガ それもありますし、マラウイって本当に仕事がないんです。安くても毎月給料がもらえるならいい方で、働き盛りの20〜30代の男性がやることなくてぶらぶらしている姿をいっぱい見ます。だから毎月のように「お金貸して」と言ってくる親戚の気持ちもわかるんです。

――日本だとお医者さんはお金持ちのイメージがありますが、マラウイではどんな職業が高給取りになるのでしょうか。

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コガ マラウイで特権階級というか、高給取りと言える仕事は、国際NGOの職員です。自国ではなく、海外のNGOに雇われた現地人が月800~1000ドルくらい稼げるそうで、それが給料のトップクラスだと思います。

 ジェニーは国が運営する国立病院に勤務していたんですけれども、医療従事者はみんな、チャンスがあれば海外企業が経営している私立病院やNGOに転職したがっていました。

ジェニーさんが医師として働いている様子(コガさんと出会う前の2014年) 写真=本人提供

――でも、マラウイ人の多くは国際NGO勤務でもなく、公務員でもないと。

コガ 定職についていない人の8割が農業従事者で、国民のほとんどが農業従事者だったと思います。マラウイの人は気さくな人が多いので、街に出ると知らない人からよく話しかけられるんですけども、特に若い男性の場合、最終的には「なんか仕事紹介してよ」で終わることが多いですね。

――お金の問題以外に、帰国の理由はありますか。

コガ あとは医療体制と衛生面の問題です。1人のときはさほど気にしていなかったのですが、結婚して子どもができるとやはり不安が大きくて。

昨年11月に誕生した次男のジョウジくん 写真=本人提供

 まず怖いのはマラリアです。年中、蚊が飛んでいますし、蚊帳をしてもやっぱり刺される時があって。刺されたら絶対マラリアになるわけじゃないですけど、それから1週間ぐらいは心配しなくちゃいけないんです。

――防御策はないのでしょうか。