今、海外である1冊の本が話題を集めている。タイトルは『Tokyo crush』。東京在住のフランス人、ヴァネッサ・モンタルバノさん(35歳)が、出会い系アプリのTinderで出会った男性たちとのデートを綴ったエッセイだ。
パリで生まれ育った彼女にとって、日本人の恋愛模様はどう映ったのか? ヴァネッサさんに直撃したところ……。(全2回の1回目/後編を読む)
◆◆◆
日本語の勉強のために始めた「出会い系アプリ」
――東京に来てどれぐらいですか?
ヴァネッサ 今年で7年目になります。ワーキングホリデービザを取って来日しました。当初は基礎的な日本語を勉強したり、日本の文化に触れたりしながら1年間楽しく過ごしてパリに戻ろうと思っていました。それなのにすっかり長くなってしまい、あっという間の7年間でした!
――1年の予定が7年に! どうして東京にいたいと思ったんですか?
ヴァネッサ もともとパリにうんざりしていて、海外の生活を経験してみたかったんです。海外旅行でいろいろな国を訪れた中でも、特に日本には何度も旅行しました。故郷のフランスとは全く違う習慣や文化を持っていて、東京は世界で一番好きな街です。
7年経った今でも、発見や学びがたくさんあります。東京にいると落ち着くし、この街が大好きです。銭湯や喫茶店に行ったり、日本の四季折々を楽しんでいます。
――現在はライターとして活躍されているそうですね。どういった経緯で、『Tokyo crush』を書かれたのでしょうか?
ヴァネッサ 日本でマッチングアプリを使ってみた経験や、デートについてTwitterに投稿していたんです。それが『Tokyo crush』の担当編集者の目に留まりました。そこで、私の体験したエピソードや、日本で暮らす中で知った日本人の結婚観や恋愛観、習慣について執筆することになったというわけです。
――日本のことを専門に扱った本を出す出版社もあるそうですね。