2017年から東京で暮らすフランス人の女性のヴァネッサ・モンタルバノさん(35歳)。本を出すほど、日本の文化や恋愛観に興味を持つ彼女が驚いた「日本人しかやらない習慣」とは?(全2回の2回目/前編を読む)
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「日本は結婚をしなければいけないプレッシャーが強い」
――『Tokyo crush』の前半では主にヴァネッサさんのデートの話題で、後半は「草食系男子」「風俗」「ラブホテル」といった海外の人から見たら驚くような日本独自のトピックも紹介されています。「婚活」についても紹介されていました。
ヴァネッサ 初デートで男性から結婚の話題を持ち出されると、いつもとても驚きます。「1年以内に結婚したいんだ」とか。日本では結婚をしなければいけないプレッシャーが未だに強い印象を受けます。フランスは結婚しなくて一緒に暮らしたり、子どもを作ることもあります。
――フランスには「PACS」という事実婚制度がありますもんね。
ヴァネッサ 日本では結婚のプレッシャーが強すぎて、交際して間もないのに結婚してしまう人がいることに驚きました。企業主催の合コンや街コン、結婚を視野に入れた恋人探しをする「Pears」や「Omiai」のようなアプリもありますよね。独身の人たちがこれほどまでに結婚することを決意して出会いを求めているのを知って驚きました。
――本の中では、90年代によく言われていた女性の結婚適齢期とクリスマスケーキの例え話も紹介されていましたね。
ところで、「フランスでは女性は中年になればなるほど若い男性に魅力的に映り、若い男性を惹きつける。中年女性と若い男性のカップルは普通だ」という話をたびたび耳にします。これは本当ですか?
ヴァネッサ 日本だってそうじゃないかしら? フランス人女性も日本人女性も、どちらも社会から「老けるな」というプレッシャーを受けています。しかし、フランスの女性たちはそんな状況を変えようと声を上げています。自分の年齢を受け入れなければならないし、いくつになっても魅力的で美しくいられると信じている。私は現在35歳ですが、20歳の頃よりずっと自分に自信が持てるようになりました。
実際、30歳を過ぎてから平成生まれの男性や20代の男性にモテはじめましたよ。年齢を重ねた女性が若い男性にとって魅力的に映るのはフランスでも日本でも同じだと思います!
――なるほど……! 私も精進したいと思います(笑)。