「大丈夫です。慣れていますから」
去る7月17日、渋谷区千駄ヶ谷の東京体育館に秋篠宮家の次女佳子さまの姿があった。
この日、開催された「東京都障害者ダンス大会ドレミファダンスコンサート」にご臨席されたのだ。佳子さまは、鮮やかな緑色のストライプ柄のワンピースに、白いジャケットという夏らしい装い。ダンスがお好きなためか、ヒップホップやフラダンスなどが披露される度に、ステージに拍手を送り、弾けるような笑顔で鑑賞されていた。山本リンダの「狙いうち」や、B’zの「ultra soul」が流れると、リズムに合わせて頭を小刻みに震わせながら、黄色いタオルを上下に振っていた。
宮内庁担当記者が語る。
「最近の佳子さまは、紀子さまや姉の眞子さんから引き継がれたものも含めて、数多くの公務にとても真摯に取り組まれています。皇族としての役割に目覚められたのではないでしょうか。ご自身が活躍されることで、女性の地位向上に役立ちたい、そんな気概も感じます」
たしかに近頃、同じような評判が頻繁に聞こえてくる。例えば、今年1月に開催された「聴覚障害児を育てたお母さんをたたえる会」にご臨席されたときのこと。佳子さまは、切れ目のない流暢な手話を披露され、出席者たちを感嘆させた。
同会を主催した聴覚障害者教育福祉協会の担当者もこう感心していた。
「寒い日で、会場も冷え込んでいましたが、佳子さまは『大丈夫です。慣れていますから』と少しも寒そうな素振りをされず、終始、背筋をピンと伸ばして、貴賓席に座られていたのを覚えています。緊張する出席者の子供を優しく気遣われる姿が印象的で、あそこまで上手に手話で話すためには、相当な準備をされたのだと思いました」
そして、最後にこう付け加えた。
「ご家族のことで何かと言われていますが、佳子さまは、そんな空気を一切見せられませんでした」
だが、この半年間、秋篠宮家を巡っては佳子さまの「独り暮らし」問題が炎上し続けている。
秋篠宮邸は、もともと旧秩父宮邸を引き継いだ住まいで、老朽化が進み、改修が必要とされていた。また、お代替わりで秋篠宮が皇位継承順位第1位の皇嗣になるのにともない、職員が24人から51人に膨れ上がった。そのため、事務スペースも確保しなければならなかった。そこで2020年3月から改修工事を行い、約4年間、秋篠宮ご一家は、歩いて2、3分の距離に建てられた御仮寓所(ごかぐうしょ)に一時的に移り住んだのだ。改修工事が終われば、今年3月までに、ご一家は再び秋篠宮邸に戻って暮らす計画だった。
昨年9月末に工事は無事に終了している。延べ面積は、2972平方メートルで、改修前の2倍の広さになった。地上2階、地下1階の鉄筋コンクリート造りで、全面的に壁紙や絨毯を張り替え、照明もLEDに切り替えたほか、大食堂にはシャンデリアが吊り下がり、金粉をあしらった蒔絵が飾られたことも話題になった。改修工事には、約30億2000万円がかかり、御仮寓所の建設費用である9億8000万円と合わせると、一連の工事で、実に40億円もの費用をかけたことになる。