覚醒剤で逮捕から7年、清原和博がついにプロ野球に復帰? “PLの後輩”立浪和義・中日監督が本気で狙う長期政権と「先輩の招聘」
しかし中日は目下、2年連続最下位の危機に直面している。来季も同様の成績なら続投が危ぶまれるはずだが、親会社から立浪監督に厳しい評価は一向に聞こえてこないのが現状だ。
理由は、今季の観客動員の好調さにあるようだ。中日は8月13日現在で本拠地バンテリンドームの1試合平均の観客数が約30000人のリーグ4位。1位が阪神の約41000人、2位に巨人が約38000人で続き、3位DeNAの約32000人の後につけている。不振を極めるチーム成績を考えると、この数字は上出来と言える。
しかも、順位が低ければ選手の人件費は低く抑えられ、今オフも“厳冬更改”が予想されている。推定990万円の細川成也や同1500万円の石川らはさすがにアップしそうだが、もともと年俸が高くないので、出費はたかがしれている。
「京田や阿部など中堅以上の選手を積極的に放出して、年俸が安い若手に出番を与えることが結果的に選手の人件費抑制につながっている。これも球団は立浪監督の手腕とみているようだ。低迷しても進退問題に発展しないのは、この辺りにも理由がある」(元中日コーチ)
「チームが弱くても客が入りさえすればいい」?
かつて阪神は“暗黒時代”と呼ばれた時期、「チームが弱くても客が入りさえすればいい」という論理で球団経営しているのでは、とまことしやかに言われていた。意図的かどうかはともかく、現在の中日は当時の阪神に酷似した状況になっている。
「立浪監督は『ミスタードラゴンズ』として満を持して監督になった。地元の期待が大きかっただけに、低迷しても厳しい声は上がりにくい。それに今のチーム状態なら誰が監督でも好成績は望めない。それなら愛着のある立浪監督にしばらく任せてみようという空気もある」(同前)
名古屋の財界に人脈があることもプラスに働いているようだ。特にバンテリンドームナゴヤの命名権を持つ興和の幹部とは昵懇の仲で、それも立浪監督の強みになっているという。
2011年に落合博満氏が辞任した後は高木守道氏、谷繁元信氏、森繁和氏、与田剛氏と3年以下で監督が交代してきた中日だが、立浪監督は久々の長期政権になる兆しが見えている。