「謝罪の言葉は一言もありませんでした」

「弟の葬儀の日、弔問に来た具院長と直接話をしたんです。私はただ何が起きたのか知りたかった。ところが院長は……」(Aさん)

 Aさんは弟の働き方について質問を重ねた。だが、具院長から返ってくるのは、他人事のような反応ばかりだったという。それでも、病院の労働環境や具体的な改善策などを繰り返し尋ねたが、具院長の答えは次のようなものだった。

「高島君の場合は、ものすごく真面目で完璧主義で、臨床もそうでしょう、学会発表もそうだと思うんですね。それが、完璧主義が長い勤務実態に繋がったということもあります」

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自殺した高島さんが家族に向けた遺書

 Aさんが訴える。

「『完璧主義だったから弟は自殺した』と言わんばかりでした。終始、遺族感情を逆撫でするような暴言を重ねられ、謝罪の言葉は一言もありませんでした」

 甲南医療センターに、具院長の発言などについて事実確認を求めたところ、以下のように回答した。

「高島医師のご遺族が記者会見をされ、訴訟を提起される意向を示されました。かかる事態を踏まえて、本件にかかわる当院の主張については、精査・熟慮の上、法廷にて明らかにさせて頂くべきかと考えます。今回を含めて、今後、本件についてのご質問については回答を差し控えさせて頂きます」

母親の淳子さんは涙ながらに息子の無念を訴えた ©共同通信社

 8月22日(火)12時配信の「週刊文春 電子版」および8月23日(水)発売の「週刊文春」では、高島さんの実兄・Aさんが、亡くなる直前の弟の様子や、葬儀の場での具院長との詳細なやり取りなどについても語っている。

 さらに、8月26日(土)配信の「週刊文春 電子版」では、具院長の実像や、職員から編集部に続々届いた告発の内容について詳しく報じている。

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