――先程「盟友」とおっしゃられた秋元康さんはそういった当たる企画を出される方ですが、港さんから見てどのあたりにスゴさを感じますか?
港:秋元はね、本当にいつ寝てるのかっていう(笑)。見ると朝の5時くらいにメールが入ってたりしますから。彼は常日頃、まさに自分が面白いと思うことをやっていますね。しかも、今流行ってないことをやる、裏に行くんだっていう哲学がある。
それと人と人をつなぐ力。僕をとんねるずと出会わせてくれたのも秋元ですから。普段通り呼ばないと他人行儀になるから呼び捨てにしてますけど、素晴らしい力量の人だと思います。
他局がやらない何か新しさのある楽しいものを追求
――港さんは「視聴率3冠王」に返り咲くことを目標に掲げていますね。
港:繰り返しになりますけど、そのためには自分が本当に面白いと思うものを思いっきり作ること。そのときに、哲学とグランドデザインをしっかり持ってやってほしい。それがハッキリしていれば、編成が色々意見を言ってこねくり回したりするのは一切やめようと。現場はモチベーションで動くんだから、現場を乗せてほしい。そうしたら必ず結果を出すはずだからと言ってます。
それと、いきなり上の時間帯に上がっても他局さんの強い番組がいっぱいありますから、そこで潰されないように足腰を強くしてから上がっていこうと。『みなさんのおかげです』も『火曜ワイドスペシャル』の枠で4回特番をやって、どこでも戦える力をつけて、『ザ・ベストテン』という強力な番組の裏の木曜夜9時の枠で戦えたわけですから。深夜なり23時なり、土日の午後帯なりで、力をつけて上がっていってから、看板番組を目指していこうという方針です。
どこかでやっているようなものはやらず、他局がやらない何か新しさのある楽しいものをやろうと話しています。
TVerなど配信サービスに対する考えは…
――視聴率自体の指標も変わってきました。
港:今までは世帯視聴率でずっと比較してきましたが、細分化されてきてますからね。今は、GP帯はコア視聴率(13~49歳)で勝ちたい。それは提供いただいているスポンサーの皆さんの希望でもあるわけです。フジテレビは元々そういった層に強かったわけですから、そこに球を投げようということです。