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コンプラ的にギリギリでも…「面白いとあまり気にされないんですよ」フジテレビ社長・港浩一が語る、今の時代のバラエティに“必要なもの”

フジテレビ・港浩一社長インタビュー #3

2023/12/11

genre : エンタメ, 芸能

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 昨年6月にフジテレビの代表取締役社長に就任した港浩一さん(71)。ディレクター、プロデューサーとして『とんねるずのみなさんのおかげです』をはじめとした数々の番組を手掛け、同番組内ではとんねるず木梨憲武によって「小港さん」としてものまねされたことでも有名だ。

 ここでは、社会が目まぐるしく変化していく中でフジテレビ社長として「変えずに貫いていくもの」と、一方で「柔軟に変化に対応していくもの」について、今後の展望とともに詳しく伺った。(全3回の3回目/最初から読む

フジテレビ社長・港浩一さん ©山元茂樹/文藝春秋

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注目されているタレントは白河れいさん

――長くエンタメの世界で活躍されてきて、社会でウケるもの、面白がられるものに変化を感じますか?

港浩一社長(以下、港):変わらないものでいうと、予定調和ではないもの。意外性が大事だと思います。意外性もあんまりすっ飛んだものだと共感されないから、ギリギリの意外性。それと心に響いて誰かに話したくなる共感性。だから意外性と共感性が大切だと思いますね。

 時代時代で誰がスターになるかっていうのはわからない部分がありますけど、視聴者は常に新しいスターを求めていると思うので、そういう人を見つけて、環境を作ってその力を発揮させてあげて、一緒に大きくなっていくということが、とても大事なことだと思います。

――今、注目されているタレントさんはいらっしゃいますか?

:月曜日の『ぽかぽか』レギュラーの白河れいさん。河野景子さんの娘さんが、あんな素敵なお嬢さんになって今、一緒に番組をやっているわけですから。彼女は女優さんになりたいと言ってますから、早くスターになってほしいと思います。

©山元茂樹/文藝春秋

秋元康さんは素晴らしい力量の人

――流行は多少変わっても、そういうスターの存在みたいなものは変わらない?

:人の気持ちですからね、それは変わらないと思います。

 それから、作り手が何を面白がるか。何を面白がってこの仕事をしているの?っていうのはやっぱり問いますよね。それは人それぞれでいいんですよ。どういう風に受け止められるかは、視聴者のみなさんが判断することだから。なにかの真似をしたり、誰かに言われてこねくり回されて、世の中に出しても、絶対に当たらないということですよね。