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コンプラ的にギリギリでも…「面白いとあまり気にされないんですよ」フジテレビ社長・港浩一が語る、今の時代のバラエティに“必要なもの”

フジテレビ・港浩一社長インタビュー #3

2023/12/11

genre : エンタメ, 芸能

note

最近の番組で面白いのは…

――社長に就任されてから「フジテレビ港賞」というものを作られたそうですね。

:これは共テレ時代も同様のことをやってたんですけど、1年に1回、自由で前向きで楽しい企画を制作現場だけでなく全社員から募集しているんです。去年やった第1回は、450通集まりました。

 最初に「社長の独断と偏見で決める」って言っちゃったから、自分で450通全部見なくちゃいけない(笑)。一生懸命書いてくれているから、休日出勤を何回もしましたよ。今、第2回の募集中で、どれくらい集まるのか。どれだけ休日出勤するのか(笑)。でも楽しいですよ。実現した提案もいくつもありますから。

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©山元茂樹/文藝春秋

――他局も含め最近の番組で面白いものは?

:やっぱり『チコちゃんに叱られる!』(NHK)は、小松純也の力量がいかんなく発揮されてますね。あと『水曜日のダウンタウン』(TBS)の藤井(健太郎)ディレクター。今、日本で一番面白いバラエティという声も聞きますから。それに負けない番組をつくりたいですね。

今後は世界に向けた取り組みもどこかと組んでやっていきたい

――フジテレビの番組だといかがですか?

:やっぱり今年の『27時間テレビ』は良かったと思います。あと『新しいカギ』もいいですね。「学校かくれんぼ」とか、バスケットボールの企画(「高校バスケ全国制覇の道」)とか、青春ドキュメンタリーな感じで。いろんな学校に行って、熱狂的に迎えてくれて真剣に参加してくれるじゃないですか。ああいう番組ってなかなかできそうでできないですからね。

『私のバカせまい史』も好きですよ。アーカイブを実に楽しく活用して、作り上げていく。どれだけ手間をかけているんだろうって苦労も感じますよね。もっとみんなに観てほしいですね。あと、『FNS歌謡祭』のクオリティの高さは誇りに思います。

©山元茂樹/文藝春秋

――今後やっていきたい施策はありますか?

:まずは看板番組をつくりたい。そして、「お台場冒険王」でも「ちいかわ」に大行列ができてましたけど、そういうキャラクター的な「IP(知的財産)」もどんどん生んでいきたいですね。それと、世界に向けた取り組みもどこかと組んで積極的にやっていきたいです。

コンプラ的にギリギリでも…「面白いとあまり気にされないんですよ」フジテレビ社長・港浩一が語る、今の時代のバラエティに“必要なもの”

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