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メイクに5時間、坊主ウィッグを被る全身ピンクの“エイリアンギャル”が語る、両親との関係「お父さんには2年前に突然縁を切られた」

サニバニインタビュー#2

2023/09/23

genre : ライフ, 社会

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 エイリアン・ルックを筆頭に、強烈なファッションとメイクで注目を集めているサニバニ(23)。

 最近ではテレビにも出演し、ますます知名度を上げつつある彼女に、日本のファッションに受けた衝撃、厳格だった父親との衝突と絶縁、エイリアン・ルック誕生の経緯などについて、話を聞いた。(全3回の2回目/続きを読む)

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父を地方に残し、家族で東京へ移住

ーー小3からのパキスタン生活を、日本に帰省中だった中3の9月に終わらせたと。では、それからは日本の中学に通い出したのですか。

サニバニ 日本の高校は4月入学だから、どうしようかって。中学に入っても3年生だから、半年したら卒業みたいなタイミングではあったんですけど、地元の公立中学に入ったんです。高校に進む前に忘れかけてた日本語を覚え直そうみたいなノリで。

サニバニさん

 で、卒業して東京の高校に入ったんです。

ーー家族揃って、東京へ?

サニバニ お父さんだけ、仕事があるので地方に残って。親が仲悪かったとかじゃなくて、お母さんが東京に来たかったのもあったし、お母さんのほうのおばあちゃんの家が東京にあって「2階が空いてるから住んでもいいよ」とも言ってくれてたので。で、お母さん、私、弟2人の4人で行ったんですよ。

宗教上の理由で着れない服は、買っても家で眺めるだけ

ーー高校はどちらへ。

サニバニ 文化学園大学杉並高校っていう、服飾とかデザインとかの文化学園大学の付属校に。

ーー洋服が好きなこともあっての文大杉並高校。

サニバニ なんで、そこを選んだのかは結構謎で。私は日本のことがなにもわからなくなっちゃっていたから、お母さんに「ここは帰国生入試があって、私立で」みたいな感じで、いくつか学校の候補を出してもらったんです。

 

 女子校がいいとか、服飾系がいいとかなかったんですけど、文大杉並高の見学に行ってみたら制服がかわいく見えて。いま思えば、そうでもないんですけど、当時はそう思えたんですよね。プラス、服飾系ならではのキラキラしてるイメージもあって「ここがいい!」って決めた感じで。

 試験は、2科目とか3科目とかだったのかな。英語満点の勢いで行けば、「他の科目はダメでもイケんじゃね?」って、英語に全振りして。しかも、帰国生入試ってちょっとゆるいじゃないですか。それで受かりましたね。

ーー高校生で東京に出てきたとなると、なにかと刺激が凄かったのでは。

サニバニ 竹下通りに行って、ビックリしました。その頃って、まだロリータファッションの子とかがメッチャいて。あと、LIZ LISAとかフリフリ系のブランドがメッチャ流行ってた時期で。

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