それを見て「ヤバッ、新しい世界。日本ってこんな感じだったんだ」って衝撃を受けて、メッチャワクワクして「私もこういう格好したい!」と思ったけど、その時はイスラム教の脳みそだったから「でも、こういう格好したらダメなんだろうな」みたいな。
でも、やっぱりかわいいから、「買うだけでもいいから」って買って。それを着ないで、家でずっと眺めてました。
「それダメなんじゃない?」という服装でもお母さんは見逃してくれた
ーーいじらしいですね。
サニバニ かわいいですよね、当時の自分(笑)。最初は罪悪感みたいなものがあったから、眺めるだけで満足してたんだけど。高校の友達が放課後にスカートをメッチャ折ってるのを見て、私もコッソリ折ったりするようになって。
土日に遊びに行くときも、友達は短めのスカートを穿いてて。私は七分丈のスカートだったけど、みんなのを見て、だんだんと丈の短いヤツを穿くようになって。でも膝上の短さのスカートは「さすがにマズいかも」と感じてたから、家から穿いてかないようにして、わざわざ駅まで持って行ってトイレで着替えたり、家のなかに置いておくのも気まずいから庭の木の下にスカートを隠して、みたいな。
ーーお母さんから、服装に関してなにか言われたことは。
サニバニ 「え、それダメなんじゃない?」とか言われてたけど、どっちかといったらお父さんのほうが厳しかったから、お母さんはちょっとぐらいは見逃してくれて。でも、「それパパが見たら怒るんじゃない?」とか言われると「ヤバい、バレたら怖い」みたいな。
文化学園大学に進学後、目立ちたい気持ちがエスカレート
ーーロリータ系には向かわなかったのですか。
サニバニ かわいいと思ってたけど、値段が高いじゃないですか。だから、結局買ったことがなくて。その頃の私のファッションって、いま振り返ると「どういう状況?」みたいな感じで。
メイクもよくわかんなかったから、ギャルっぽいのにタレ目とかぴえん系も混ざってる、よくわかんないメイクしてて。そんなメイクなのに、フリフリ系も好きだったからトップスをそれにしちゃって、下はギャル系で、混ざりまくってて。
とりあえず、好きなものを適当にいっぱい着てたって感じです。メチャクチャだし、自分でも納得いってなかったけど、楽しんでましたね。で、文化学園大学に入って、エスカレートしていって。
ーー文化学園大学に進んだんですね。
サニバニ 2年でやめちゃったんですけど。最初は青学に入りたかったんですよ。キラキラしてるからっていう理由で。でも、普通に落ちちゃって。これ言うと負け犬の遠吠えにしか聞こえないだろうけど、いま思うと受からなくてほんとに良かったなって。青学に行ってたら、たぶん違う人生だったかも。