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 橿原に移り住んできたAさんは、友人女性と一緒に大阪ミナミの昼キャバや市内のラウンジバーで働き、生活費を稼ぐ日々を送っていた。しかし、同居から半年ほど経った頃、職場のトラブルなどが原因で2人は喧嘩。Aさんは女性のもとを飛び出した。

 女性宅から数十メートル離れた家賃5万5千円の保証人不要のマンション。Aさん母娘が移り住んだ一室は、その後、星華ちゃんが幼い命を散らす現場になってしまう。

星華ちゃん(知人提供)

「せいちゃんはとても大人しい子で…」

 同居していた際、星華ちゃんをあずかっていた知人男性も落胆した様子で話す。

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「せいちゃんはとても大人しい子。親の顔色をうかがううような素振りがあって、あまり笑わなかった。うちで遊んでいるときはニカ~と笑みをうかべて遊ぶこともありましたが、Aさんが仕事から帰ってくると落ち込んだ様子を見せていた」

星華ちゃん(知人提供)

 前出の友人女性は母娘と連絡をとらなくなっていたが、今年5月頃、事件の現場となったマンション前で、Aさんと星華ちゃんと偶然顔を合わせた。

「せいちゃんに『覚えている? また遊ぼうね~』と言ったら笑顔で『バイバイ』と手を振ってくれて。Aとも『元気にしているの? 大丈夫?』と久しぶりに立ち話をしましたが、どこにも変わった様子はありませんでした。学区は同じですから、その内うちの子と一緒に小学校に上がれると思っていたのに」

山下容疑者(本人Facebookより)

 だが、母娘の横には見知らぬ男がいたという。

「いま思えばあれが山下だったのかもしれない。180センチほどはある高身長。挨拶もなくてムスッとしていて無愛想な人だった」(同前)