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反面教師にしたい「モテてもヘルプ止まりのホステス」とは

元銀座のクラブホステスが教える出世する人しない人

2018/03/27
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ビジネスの世界で「ヘルプ」止まりに終止符を打つには

 この話って、別にホステスに限ったことではなく、ビジネスの現場でもそのまま当てはまるんです。新人でもないのに、いつまで経ってもいわば「ヘルプ止まりの仕事」しか任されない人がいますよね。自分から動かずに、「言われた仕事」しかやらない人には、責任の大きな仕事を一任してもらえません。他人の言葉や都合に振り回されるばかりだと、不平不満の邪気が自分のなかにどんどん溜まっていきます。わたくし、お仕事の悩みもずいぶんたくさん聞いてきましたが、職場でいろんなトラブルを回避して充実した仕事をするコツはズバリ、「仕事の主語を私にする」ことに尽きるんです。

「部長に言われたので仕方なく……」とか「取引先の意向で……」と、いつでも他人が主語で動いていると、仕事の運気は絶対に上がりません。なぜなら、そこには自分の発する「気」がないから。私はこの仕事でこうしたい、こうしたほうが会社のためにも顧客のためにもなるから、こうしませんか? そういう意思があって初めて、自分の行動に「気の通り道」ができます。言われたことしかできないと、自分発信の気が湧いてこない。

©田中茂/文藝春秋

 ホステスでいったら、たとえば小さなプレゼントでもいい、自分からお客さんを気遣ったり楽しませることができる子は色恋とは違うレベルで、人間的に信用されていきますよ。でも言われたことしかできなくて、とくになーんにもしゃべらないタイプの子は、相手もやることがないから口説くしかないんですよね。つまり身体目当ての付き合いしかしてもらえない。時々、銀座で働けばいいのにって思うような美人の風俗嬢がいるんだけど、どうして? って聞くと、自分からしゃべるのがかったるくて……なんて答えが返ってきたり(笑)。まあそれはともかく、口説かれるばかりの子って、やれなかったらすぐ逃げてくような薄い客しかつかないし、もっとひどいと、やったのに同伴すらしてもらえず逃げられたりする。ホステスにとって口説かれるのはあくまで営業品目のひとつであって、お金に換えるのが目的だという意識がないんでしょうね。

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 ナンバーワンの仕事をしてる人ってよく観察すると、必ず細やかな努力をしているもの。あの子は美人だから太客がついた、あいつは東大だから上層部に可愛がられている、そういう表面で見るんじゃなくて、彼女や彼が発している気を見てください。小さな工夫や周りへの気遣いを意外に地道にやってますから。

 仕事はきちんと目的意識をもつこと。自分が主語になってよい気を生むよう、小さなことからでもいいから積み重ねていくと、どんどん仕事を任されて面白くなってきます。

 あなた自身が「気の泉」になりましょう。綺麗な泉のごとくよい気を主体的に発していると、そういう気に引き寄せられて、あなたを応援してくれる人がまわりに集まってもきます。そんな気の好循環が生まれるとき、あなたは仕事で一層輝くことができます。余分なトラブルも減ります。ヘルプとは違う、大人の素敵な世界をゆうゆうと歩いて行くことができますから。

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藤島佑雪

藤島佑雪(ふじしま・ゆうせつ)
開運アドバイザー&占い師。銀座クラブホステスを経て、『GQ JAPAN』WEBサイトにて2011年春より2017年春まで6年間、「藤島佑雪のお悩み相談室」を執筆。現在はWEBサイト『食ベログマガジン』で「開運!氣になるレストラン」、『VOGUE JAPAN』WEBサイトにて「元ホステス・藤島佑雪が教える開運↑美女になる方法」を連載中。他に、資生堂『Beauty & Co. 』や『GQ JAPAN』WEBサイト等でタロット占いの原稿など多数執筆。新著『元銀座ホステスが教える 強運!美女になる方法』(藤島佑雪 著)。

元銀座ホステスが教える 強運!美女になる方法

藤島 佑雪(著)

文藝春秋
2018年3月29日 発売

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