11月に東京で行われる野球の国際大会で日本代表「侍ジャパン」を率いる監督について、中日ドラゴンズなどでプレーした井端弘和氏(48)で一本化されていることを25日、各社が一斉に報じた。
「侍ジャパン」次期監督をめぐっては、「週刊文春」が井端氏の可能性があると報じていた。なぜ井端氏に白羽の矢が立ったのか。当時の記事を再公開する。(初出:週刊文春2023年4月16日号/年齢・肩書きは当時のまま)。
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「まだ何も考えていません」
侍ジャパン・栗山英樹監督(61)の後任について尋ねられ、NPBの井原敦事務局長はこう答えた。連覇を目指す2026年のWBC。さらに大きな重責がかかる次期監督の選考は難航することが予想される。いま多くのスポーツ紙で候補に名前が挙がるのが、松坂大輔氏と古田敦也氏である。
「実績は2人とも十分。しかも松坂氏はWBC2連覇時の立役者で、古田氏は監督経験もある。ただ両者ともメディアでの評論家活動に重きを置いており、すんなり引き受けるとは考えにくい」(スポーツ紙デスク)
また、栗山監督はその人望で選手をまとめたが、圧倒的な実績で求心力を持つと見られるのがイチロー氏。それゆえ複数のメディアで候補となっているが……。
「本人は引退会見で『監督は絶対無理ですよ。絶対がつきますよ。人望がない。本当に』と語っていたほど。可能性は高くない」(同前)
現時点での大本命と目されているのが工藤公康氏だ。
現役時代は西武、ダイエー(現ソフトバンク)、巨人で日本シリーズ制覇を経験した“優勝請負人”。15年から7年監督を務めたソフトバンクでは3度のリーグ優勝、5度の日本一に輝いた名将でもある。