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軽バンで日本一周の旅をしようと考えた理由

――しかし、新型コロナウイルスが流行したことで、そのチャンスが突然訪れた、と。キャンピングカーなど車中泊のために作られた車種がある中、軽バンで旅をしようと思った理由を聞かせていただけますか。

あかね 一番大きな理由は「お金」ですね。ワーキングホリデーのために貯金していたとはいえ、ふたりとも仕事を辞めていたから、節約できるところは節約したかった。キャンピングカーは軽でも200万円以上しますが、中古の軽バンをDIYすれば本体代38万円と改造費だけで済むと考えました。改造費は40万円なので、スペックの割には随分安く済んだと思います。

本体代38万円で購入した中古のスクラムワゴン(写真=あかねさん提供)

――ミニキッチンをDIYしたり、水道管や配線も自分たちで通したりと、かなりこだわって改造されているんですよね。

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あかね 軽バンなので、車内はセミダブルベッド程度の広さしかありません。でも、ちゃんと水道管の通ったキッチンを取り付けたことで、車内でも料理や食器洗い、歯磨きや洗顔ができるんですよ。ただ、キッチンを取り付けるかどうかはかなり揉めましたね。彼は取り付けたいと言っていたけど、私は嫌で反対していたんです。

――なぜ反対していたのでしょう。

あかね DIYはこだわればこだわるほど、時間もお金もかかるので。私がよく見ていたYouTuberさんたちは100円ショップなどを活用した簡単なDIYをしている方が多かったんです。私はとにかく早く旅に出て、限られたお金や時間を旅のために有意義に使いたいと思っていました。

 でも彼から「しっかりしたキッチンを取り付ければ自炊ができるから、長い目でみると節約になる」「軽バンをここまで改造している人は少ないから、YouTubeで話題になりやすいんじゃないか」と聞いて、たしかにそうだなと思って。

車内にキッチンを取り付けるなど、かなりこだわって改造している(写真=あかねさん提供)

試行錯誤を経てたどり着いたのがYouTubeだった

――車中泊で日本一周すると決めたときには、YouTubeで生計を立てようと考えていたのですか?

あかね そうなんです。でも、YouTubeを始めるまでに、いろいろありました。日本中を旅しながら仕事するなら、時間や場所の融通が効く仕事にしなきゃいけない。でも当時はそこまでリモートワークが進んでいなかったし、私は銀行でしか働いたことがないから、何をしたらいいのかさっぱり分からなくて。とりあえずネットで、オンラインでできそうな仕事を検索して、出てきたものを片っ端から試していきましたね。

――どんなものを試したのでしょう。

あかね ブログとか、アフィリエイトとか、SNS運用とか。でも、どれもなかなか結果が出ず、焦って40万円くらいする情報商材を購入しちゃったこともあるんです。あれはさすがに失敗でした。