2023年9月14日。藤島ジュリー景子氏・東山紀之氏・井ノ原快彦氏らが臨んだジャニーズ事務所の記者会見からちょうど1週間後のこの日、横浜DeNAベイスターズvs.中日ドラゴンズ戦が行われる横浜スタジアムに、多数のジャニーズファンが押し寄せました。
本戦では、髙橋優斗さん(HiHi Jets)がセレモニアルピッチを務め、チケットは満員札止めとなりました。
マウンドに髙橋さんが現れると、スタジアムは大きな歓声に包まれました。ベイスターズへのあふれる愛を語り、流麗なフォームでピッチを決めた彼を見て、隣席の男性たちが言いました。
「この子は、なんにも悪くないよな」
「だよなぁ」
割れんばかりの拍手を送る彼らに負けじと、私も精一杯手を叩きました。
「愛した男がジャニーズだった」という1つだけの共通点
10月2日に、ジャニーズ事務所は故ジャニー喜多川氏による性加害問題への具体的な対応策や、同事務所の新体制について会見を行うとしています。
ジャニーズのタレントを起用していた広告が取り下げられたり、予定されていた番組出演が見送られたりと切ないことが続くなか、ジャニーズの社名変更の可能性も高まり、ファンの心は大いに揺れています。
さまざまな論争が繰り広げられていますが、ファンが最も悲しみ、また不本意に思っていることは、「これだからジャニーズファンは」とひとくくりに語られることです。
「愛した男がジャニーズだった」
ジャニーズファンの共通項は唯一これだけです。正義感も心持ちも千差万別な人たちが争いのうねりに巻き込まれ、時にファンどうしで「あなたは敵なの? 味方なの?」とやり合い、そこへ「お前たちがいつまでも応援するからいけない」と暴論を浴びせる人もやってきて、まさに“ジャニーズ禍”ともいうべき地獄が、日本中を席巻しています。
まずはファンの不安や怒り、そして“推し”への思いに丁寧に向き合わずして、ことの沈静化も事務所の再生もありえないでしょう。
彼ら、彼女らは、なぜ荒ぶり、憂うのか。ファンの気持ちを、つまびらかにしていきます。