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「ジャニヲタ」という肩書を辞めるのか

  多くのファンに話を聞きながら、私も迷い続けていました。

  ジャニーズファンの中には「性加害などなかった」「被害者の会が信用できない」「欠席裁判のようで疑問」と言う人もたしかに一定数います。

  しかしながら、事務所が認め、これだけの人々が顔と名前を出して証言している以上、故ジャニー喜多川氏による性の侵害はやはりあったのだと思います。

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ジャニー喜多川氏による性加害を告発する会見を開いたカウアン・オカモト氏 ©文藝春秋

  ただそれでも、ジャニーズのタレントさんやステージを愛してきた自分のことは否定しきれません。

「ジャニヲタ」という肩書についても悩んでいました。

  事務所が社名変更の可能性について触れ、ジャニーズWESTも「グループ名を変更する」と表明しました。やがて、ファンにも新しい呼び名がつくのでしょう。

10月2日の会見では何が語られるのか ©文藝春秋

  けれど、自分が好きだったものは「ジャニーズ」としか呼びようがない人々でした。

  10月2日の会見を機に、どんな変化が起こるかはまだわかりません。

「ジャニーズの名前がなくなったら、あなたはジャニヲタをやめますか?」と人に訊かれました。でも私は、懸命にがんばる人を応援するのはやめないと思います。

  どんな形であっても、起きてしまった事態に向き合ってすべきことをし、悪しき慣習を断ち切って、ジャニーズ事務所の良かった部分だけを継承すると断言してくれたら……。

  その満身創痍の手を、ファンの多くは決して離さないと思います。