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代官山駅前が“衰退”しているように見えるのはなぜか?

2023/10/10
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代官山に新しい施設がオープン

 さてこんな中、今月に代官山に新しい施設がオープンする。代官山通りと八幡通りが交差する場所に「フォレストゲート代官山」という名称で渋谷の大家さん、東急不動産が満を持して新しい代官山の姿を世に問うものだ。

 2棟から構成される複合施設でMAIN棟には57戸の賃貸住戸と地下1階から2階に商業施設、3階にシェアオフィスが入る。またTENOHA棟と名付けられた施設は、カフェとイベントスペースで構成され、サステナブルな生活環境を提供する。サーキュラーエコノミー活動を行う事業者と連携するところが特徴で、事業者である東急不動産ホールディングスの掲げる長期ビジョンスローガン「WE ARE GREEN」を体現するものだと謳う。

 建築設計は隈研吾氏。建物は小さな木箱を組み合わせた森のような空間を体現する。

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写真はイメージ ©AFLO

 どうやら代官山の姿は、新しい令和の時代環境を存分に吸収して生まれ変わろうとしているようだ。おそらくこの新施設をエンジョイする人たちの横顔は、昭和・平成を過ごしてきた人たちのそれとはかなり異なるものになるだろう。時代は動く。代官山の未来に日本の社会の方向性が見えるのかもしれない。

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牧野 知弘

文藝春秋

2023年2月17日 発売

代官山駅前が“衰退”しているように見えるのはなぜか?

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