新マネジメント会社の名前を一般公募する違和感
しかし問題なのはこれから。補償会社の名前はいずれ消えてなくなるものですが、本当に大事なのは、これからも背負い続けることになるエージェント会社の名前の方でしょう。こちらは「ファンから公募する」というかたちで、またも「なるべく批判されない」やり方を選択しました。
「公募」は不祥事が起きた場合に企業・団体がとる常套手段のひとつです。私たち広告屋や大企業のやることは、なにかと批判されやすい反面、「一般人が考えた」ものに関して、人は批判しづらいと感じるもの。
そして、公募のもうひとつのメリットは、ネーミングの制作過程をエンタメ化できるところです。人々の意見を取り入れるという姿勢をとることで、世の中を巻き込み、話題化させ、会社のリスタートをポジティブに発信できる可能性があります。
この記事もそうですが、新しい名前が発表されることで、やいのやいのという輩は少なくないだけに、事件そのものの問題から人々の目は逸れてしまうかもしれません。私たちは問題の本質について惑わされないようにしないといけないですね。
もちろん、名前を変えるということは、新しく生まれ変わろうというジャニーズ事務所の強い意志表明でもあります。そこから芸能界やメディア、そして日本が良い方向へ変わっていくきっかけになることを、切に願います。
と、書き終わったところで、10月4日、2回目の会見に記者指名の「NGリスト」があったことが発覚しました。やっぱり「なるべく批判されない」がテーマだったのだなと痛感します。この問題の関係者たちが心からSMILE-UP.できる日は、いったいいつになるのでしょうか。