T氏「あなたと話をする時間はありません。直ちに帰って下さい」
T氏本人も直撃した。
――Tさんですか?
「イエス」
――新千歳空港近くに土地を所有している件で。
「あなたと話をする時間はありません。直ちに帰って下さい」
――あなたはRグループの一員?
「ザッツ・コレクト(その通り)。お帰り下さい」
「中国政府の統制下での買収の疑いも否定できない」
『サイレント国土買収』(角川新書)の著者で、姫路大特任教授の平野秀樹氏が指摘する。
「わかっている買収事例は、氷山の一角です。行政の統計からは窺えませんが、中国資本であることを隠すかのように、カムフラージュされた子会社による土地買収も少なくない。さらに純粋な経済活動とは到底言えない、用途が不透明なケースも目立ちます。資産隠しや脱税、中国政府の統制下での買収の疑いも否定できません。基地の近くなど安全保障上の要衝地であれば、懸念は尚更でしょう。中国の場合、有事になると、国防動員法が発動されます。当該の土地が政府に徴収され、戦略拠点になる危険性も拭えない。日本でも、重要土地利用規制法に基づく調査などを加速させていく必要があります」
10月11日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および10月12日(木)発売の「週刊文春」では、T氏の土地売買の詳細のほか、重要土地利用規制法に関する高市早苗経済安保相の見解、倶知安駐屯地周辺の土地を購入した中国企業代表の男性への直撃取材、ニセコや富良野で中国系企業が土地開発を進めている実態、ニトリや星野リゾートが北海道で手掛ける中国関連ビジネスなどについて、5ページにわたって報じている。
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「週刊文春」では、“中国マネー”による土地売買(基地周辺、沖縄などの観光地etc.)について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。
文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks
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