文部科学省が12日、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の解散命令請求を行うことを決定したことを受け、立憲民主党は旧統一教会に関するヒアリングを行った。ヒアリングには被害者3人が出席し、決定への感謝を表明するとともに、教団の財産保全を早期に行うことなどを求めた。

ヒアリングに出席したのは、元信者や家族など3人と弁護士。政府側からは、文科省・法務省・警察庁・消費者庁の担当者が出席した。
解散命令請求の決定に対し、被害者らは「やっとここまで来た」と、文科省の担当者らに感謝の言葉を述べた。東京地裁への解散命令の請求は13日にも予定されているが、被害者らは裁判所に対し、解散命令を早期に行うよう要望した。
その上で、旧統一教会が資産を関連団体や海外に移転させないよう、財産保全のための特別措置法の早期成立も要望した。

母親が教団に約1億円を献金した中野容子さん(仮名・60代)は、「もう財産隠しはやっていると思う。何としても阻止してもらいたい。(与野党が)バラバラとか、政治的な動きとか、そんなことのないように、とにかく急いで法律を成立させていただきたい」と訴えた。
「宗教2世ネットワーク」副代表の山本サエコさん(仮名)は、解散請求の動きについて「(旧統一教会は)『サタンからの攻撃だ、それに打ち勝たなければいけない』という発想なので反省しないと思う。(元信者への)誹謗中傷も続いている。おそらく歯止めが効かなくなるのではないか。想像を絶するようなことをしてくると思う」と述べ、政府に対し、教団への監視強化も求めた。