「手間もかかりませんし、安全です」汪容疑者の犯行ノウハウ
怒羅権時代に数々の非行に手を染め、犯罪行為には“精通”している汪だが、実は前述の自叙伝では、ある“ノウハウ”を披露している。
〈銀行強盗のような犯罪をするよりも、金を持っている犯罪者をさらったほうが手間もかかりませんし、安全です〉
今回の逮捕容疑となった強盗傷害事件では、点検業者を装った男5人がマンションの一室に押し入った。中国人経営者の男性とその知人女性を結束バンドで拘束し、現金109万円とノートパソコン5台などが盗まれた。「犯行グループは事前にスタンガンなどを用意して、直前にはレンタカーで現場を下見していた」(前出・社会部記者)というが、ターゲットの選定方法は、まさに前述した汪の“ノウハウ”と一致する。
「その中国人経営者が『怪しげな投資セミナーを開催して、金を持っている』という情報が犯行グループに流れていた可能性があります。被害者を“狙い撃ち”したのではないでしょうか。汪はメッセージアプリを使用して、犯行グループに指示を出していました」(同前)
“改心した元怒羅権”としてメディアに露出しつつ、裏では悪に手を染めていた汪。妻のAさんに事件への心当たりがないかを尋ねると、憔悴しきった表情でこう語るのみだった。
「昔のことは知らないし、今回のことも知りません。今はとにかく気持ちが落ち着かず何も考えられません……」
汪が今も生きる裏社会には底知れぬ闇が広がっている。
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