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 維新の馬場伸幸代表は党会合(8月30日)で「大阪の責任とかではなく、国を挙げてやっていく」と発言して批判を浴びた。これでは身を切る改革ではなくシラを切る維新である。

だんだん出てきた、デタラメ感

 パビリオン建設の遅れでギョッとしたニュースがこれだ。

『「万博残業規制、超法規的措置で除外を」 パビリオン建設、自民から意見』(朝日新聞デジタル10月11日)

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 万博パビリオンの建設を時間外労働の上限規制の対象外とするよう求める意見が自民議員から上がったという。万博のためには長時間労働しろというわけである。びっくりする。実は万博協会側も政府に求めたという報道が7月にあった。

 国家や自治体の「祭」や「イベント」のためなら個人や労働者は従えということか。ちなみに大阪万博のテーマは『いのち輝く未来社会のデザイン』である。笑える。やはり人間が考えたものはAIの「大ちゃん」より面白い。未来はまだ明るい。

 深刻な海外パビリオンの建設遅れについては、

《官邸幹部からは「海外パビリオンってそんなメインじゃない。休んだり涼んだりするところだ」との声まで出始めた。》(朝日新聞デジタル10月14日)

 だんだんデタラメ感が出てきたぞ。

 さらに、空き地が出てしまうのではという懸念に万博協会幹部は、

《「(大阪発祥の)回転ずしコーナーにすればいい」との声も上がる。》(同前)

 すし万博!? みんな投げやりなのか。

大阪万博の開催地、人口島・夢洲(奥) ©AFP=時事

人工島・夢洲で開催するワケ

 そもそも大阪市の人工島・夢洲でなぜ万博をやるのか。「本丸」は次だ。

『大阪カジノ整備 万博準備への悪影響は必至だ』(読売新聞10月7日社説)

 日本初のカジノを含む統合型リゾート(IR)である。万博が開幕する2025年春頃にカジノやホテルの建設を本格化させ、30年秋頃の開業を目指す。

 しかし読売は社説で問う。