一足早く「お祭り」になっています。大阪万博のことです。

 先週、「大ちゃん」が多くの人々を和ませました。大ちゃんとは大阪府が今年9月から提供している生成AIを活用したチャットサービスのこと。質問などを入力すると関西弁で答えてくれるのだ。  

  すると……

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『万博は「残念やけど中止」 大阪府導入のチャットGPTが回答』(毎日新聞10月17日)

 2025年大阪・関西万博は「中止なの?」と質問すると、「そうやね、残念やけど中止やって」などと回答するケースがあることが分かったのである。

大阪万博の公式キャラクター「ミャクミャク」 ©時事通信社

大ちゃんはAIなのか?

 大ちゃん、率直すぎないか。というか本当に大ちゃんはAIなのか? 実は大阪府の職員が回答してないだろうか。心の叫びをぶつけてないか?

 こうした回答は大ちゃんが肯定的な返答をする仕組みになっていることが影響した可能性があるという。この点も皮肉だ。大阪万博についてのニュースはヤバいものばかりだからだ。大ちゃんはシビアな現実に対して肯定的に答えるしかないのだろう。

 おさらいしよう。直近でギョッとした万博ニュースはこれ。

『大阪万博建設費、当初から8割増の2350億円 協会が提示』(日経新聞10月20日)

 建設費が増えるのはこれで2度目。当初のほぼ倍である。カネは国、大阪府&市、経済界が3等分して負担することになっている。国と大阪府&市が出すのは税金だ。