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《大阪府の吉村洋文知事は「大阪成長の起爆剤に」と言うが、不確実で、まるで「賭け」のような振興策を、万博に便乗するような形で推し進めるのは危険すぎる。》
人工島・夢洲での万博開催は同じ場所で予定するカジノへの景気づけという思惑。
「昭和」の夢をもう一度
毎日新聞では国学院大教授(社会学)の吉見俊哉氏が次のように語っていた。
《1964年東京五輪、70年大阪万博に代表されるように、日本では国家的なイベントによって経済成長を成し遂げたという「神話」があり、それを繰り返し求めてきた。巨大イベントによって成長戦略を立て、産業基盤を整備するというのは高度成長期の発想であり、いまだに日本はその思考回路から抜け出せていない。》(10月7日)
そして五輪招致と同じく、
《大阪で万博を「起爆剤」にして成長戦略を描くというのは愚の骨頂に思える。都市をどうするかという議論や合意なしにイベントをしても、都市は良くならない。東京五輪でその答えは出たはずだ。》
「昭和」の夢をもう一度。それは東京五輪で古い夢だったとわかったばかりなのに……。最後にこの見出しを見てもらおう。
『五輪の課題、万博に脈々 費用増、甘い計画 負担は国民に』(毎日新聞10月20日夕刊)
ここでいう「脈々」は大阪・関西万博公式キャラクターの「ミャクミャク」にかけているわけですね。
万博がネタ化してきました。始まる前から「お祭り」です。回転ずしを食べに万博へ行こう!