しかし、そんな異様な光景を目にしても、いとこは平気な顔をしている。どうやらMPというミリタリーポリスが定期的に巡回しているため、彼らもあまり無茶はできないようだ。
その後はキャバクラなんてあるのかと思いながら歩いていたが、しばらくすると屋台が見えてきた。地元の若い子が米兵を相手に焼き鳥やビールなどを売っているようだ。
とにかく若いキャバクラ嬢たち
そこから、店はすぐ近くにあった。公園を通り過ぎて1分ぐらい歩いたところに、目的の場所はあった。
よくあるビル形式ではなく、平屋の一軒家が並んでいる。どこも看板を出しているが、人の気配を感じることができないため、外からでは開店しているのか閉店しているのかもわからない。
「ここ、けっこう面白い店なんだよ」
そう言って、いとこが一軒の店の扉を開いた。
中は思いのほか賑わっていることにびっくりした。店員に案内されて前金の60分3000円を払い、ソファーで飲み始める。するとすぐに女の子たちが席についた。
とにかく若い。違和感があるくらいに若いのだ。喋っていても接客を受けているというより、なんだか早くに結婚した友人の子どもと喋っているような感覚だ。とにかくキャピキャピしている。
B君は何も感じていないのか、いつもと変わらず楽しんでいる。私の違和感は勘違いだろうか。そう思いつつ40分ぐらい経っただろうか。突然、ものすごい勢いでドアを叩き開けられ、4人の男が店になだれ込んできた。
まるで時間が止まったかのように静まり返る店内。いったい何が起こったんだ。B君も鳩が豆鉄砲を食らったような顔で固まっている。
そんな客を尻目に、男たちは手際よく話を進めていく。
「警察です。皆さん、席から離れないでくださいね」
隣の女の子を見ると、真っ白な顔をして震えている。その女の子のところに警察がやってきた。