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 それから数日、色々なことを考えた。相手は10代後半の若者。“大麻なんてやるな”と注意しても、他をあたるはずである。その過程で、暴力団とトラブルになるとも限らない。私の監視のもとで知り合いの売人を紹介したほうが安全ではないか……。

 悩んだ末に、「大麻は違法だから、手に入らないしやめた方がいいよ」と諭したが、納得してくれたかはわからない。

 沖縄県内における違法薬物の検挙者の数は、高い状況で推移している。定番だった覚醒剤の摘発者は減っているが、大麻の摘発者は大幅に増加。2022年の摘発者数は、2018年の2倍以上にまで増えている。しかも、全体の7割が10~20代という異常な状況だ。

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 軽い気持ちで手を出しているのかもしれないが、犯罪行為である以上、社会の目は冷たく、代償は大きい。興味があっても手を出さず、法の許す範囲で楽しむことをおすすめする。

マジックマッシュルームを求める観光客たち

 冒頭で紹介した石垣島からフェリーに乗れば、沖縄最西端の島・与那国島に行くことができる。

与那国島から眺めた海。キノコ目当てで島に上陸する者も(写真:筆者提供)

 実はこの与那国島は、かつて一世を風靡したマジックマッシュルームがいまでも天然で生えている珍しい島である。

 マジックマッシュルームとは、強烈な幻覚作用があるとても危険な毒キノコだ。かつては脱法ハーブのように扱われており、一部の雑誌でも紹介されていたので、手に入れようと思えば合法的に手に入れることができた。

 しかし、マジックマッシュルームを食べた有名人が病院に運ばれるなどして危険性が認知された結果、現在では麻薬の一種として規制対象になっている。

 噂を聞いたときは信じることができなかったので、与那国島に住む後輩に真相を尋ねてみた。