天気や気候に応じて、やるべきことも変わる。それも似ているところかもしれない。
「雨だからお客さまが少ないかなと思ったらたくさん来てくださって、『すみません、売り切れです』ということもありました。準備を怠ると、そんなふうになってしまう。
飲食店の場合、在庫管理も大事です。だから、何パターンかを事前に考えないといけない。ストックする場所が限られているから神経を使います。発注、納品日の設定、在庫管理は本当に大変ですね」
プロ野球の経験が今に生きている
相手のデータを分析し試合に臨んだプロ野球時代の経験がオーバーラップする。
「状況判断が大事なのは、野球も一緒です。プランA、B、Cを考えられるようになりました。野球と結びつけて考えればわかりやすいと思います。『このピッチャーなら5回で3点は取られるな』と考えておけば準備もできるし、得点を許しても動揺することがない。落ち着いて対処することができます」
多くの時間を捕手として過ごした米野の経験がここで生きた。
「高卒でプロに入った時、プロのキャッチャーってこんなにやることがあるのかと驚いたものです。考えること、やることが本当に多いですから。チームに何十人もピッチャーがいて、それぞれの性格を考えながら相手をしないといけない。加えて、攻撃のサインも覚える必要がある。自分のチームのことも知らないといけないし、相手の情報も入れておかないといけなかった。
飲食店では、毎日やることがあって、『あれ大丈夫か? これ大丈夫か』とチェックしていくんです。その時、その時で判断していかないといけない。プロ野球でパニックになりながらも頑張った経験が今に生きています」