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妻・倉田真由美に「こんなこと続けられねえ。もう死ぬわって…」余命半年を公表した叶井俊太郎(56)が語る、入院中に起こした自殺未遂

叶井俊太郎氏インタビュー#2

2023/11/09
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 しかも横になっちゃいけなくて、ずっと座ってなきゃダメなの。とにかく腹から出てる管は、ちょっとでも動かすとすごく痛いし。そんな状態を24時間だよ。トイレに行くときは、ゆっくり起きて、ゆっくり動いて、ゆっくり車椅子に乗ってさ。「こんなこと続けられねえ。もう死にたい」と。倉田さんにも連絡して、「もう死ぬわ」って言ったら「自分の好きにして」って。

胆汁の管を埋め込み、痛みは解消

ーーはい。

叶井 で、コードをまとめる練習もしたんだよ。だけど、手術をした後だし、腹の管も痛すぎて、うまくできないんだよ。それで5回も失敗した。結局、バレたし。

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「飛び降りる」って騒いだもんだから、こっそり個室に監視カメラ付けられちゃったのよ。みんなが飛んできてさ、俺も「死ぬ、死ぬ。死なせてくれ」とすげえ騒いで。さすがに先生も「わかった。すぐに手術する。その胆汁の管を、埋め込むから」ってなって、2日後に管を埋め込んでもらった。「これぐらい騒がないとやってくれないのかよ」って思ったね。

 要は胃を切る以外にも胆汁を取り出す手術もしたんだけど、取り出す管の位置がズレてたんだよ。だから痛かったんだよ。「それやった先生には、二度と会いたくない」と伝えたけど。まあ、おかげで腹に管を入れてもらって、痛みも消えたよ。

 

末期がん発表後、40~50通ぐらいメールが

ーー『エンドロール!』の話も聞きたいんですが、対談という形でお世話になった方々に最後の挨拶をしたいところもあったのですか。会ったことで「これで心置きなく」とスッキリできた、みたいな。

叶井 スッキリはしないけど、ああやってかしこまって話す機会がなかったからな。だから、そういう機会を作れたのは良かったかな。Kダブシャインが、一番おもしろかった。中学のときにつるんでたヤツだったんだけど、Kダブシャインだったのを知らなかったからさ。「お前、Kダブだったんだ?!」みたいな。

ーー『エンドロール!』の発売告知と共に、末期がんであることも発表されました。いろんな人から連絡が来たと思いますが、どんな言葉をかけられました?

叶井 Yahoo!ニュースに、本のこととか出たじゃん。それでやっぱり昔の知り合いとか友達とか、40~50通ぐらいワーッとメールなんかが来たけど、大体が「大丈夫ですか?」だね。「末期がん、大丈夫なわけないよ」って、1通か2通は返したけど。