堀越麗禾、12歳。市川團十郎と小林麻央の愛娘で、舞踊家“4代目市川ぼたん”としても知られている。今年4月から芸能事務所に所属し、公開中の映画『ザ・クリエイター/創造者』では超進化型AIの少女・アルフィーの吹替を熱演。

「どんな分野にも飛び込んで、“確かな私”を見つけたい」と意欲を見せる彼女が、『週刊文春』(11月22日発売号)でグラビア撮影に初挑戦した。誌面では紹介しきれなかった瑞々しい表情と言葉を、誌面未掲載カットとともにお届けする。(全2回の1回目/2回目を読む)

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草木に指先でやさしく触れ、陽光に目を細め…

 大きな瞳が、星を映したように輝いている。

©松岡一哲

 来年中学生になる堀越麗禾。弱冠12歳にして、『週刊文春』のグラビア「原色美女(美男)図鑑」に初登場を果たした。父・市川團十郎、母・小林麻央も誌面を飾った人気連載だ。

「母の撮影場所も、窓の向こういっぱいに緑が広がっていて。今日のスタジオと似てるなぁって思いました」

 撮影終了後、スタッフと昼食を囲みながらニコニコと笑う。「最初はすっごく緊張しました!」と語るように、スタジオに到着したばかりの彼女は、どこか張り詰めた面持ちで背筋をピッと伸ばしていた。

「舞台の制作発表などで、何台ものテレビカメラの前でお話しすることはこれまでもあったんですけど、ひとりのカメラマンさんにずっと撮っていただくのは初めてです。ポーズもどうしたらいいんだろうって、ちょっと戸惑いながら頑張りました」

 ファーストカットは真っ白な壁の前だった。やや不安げに立ちつつも、まっすぐな眼差しでレンズをとらえる。シャッター音が響いた直後、モニターに映し出された1枚に、スタッフから「可愛い!」と歓声が上がった。その声に、安心したようにはにかむ。

 そこからはシャッターを切るごとに、表情が、動きが、柔らかく花開いていった。庭へ弾むように駆け出し、草木に指先でやさしく触れ、陽光に目を細める。「ずっと撮っていられるなぁ……」、カメラマンが呟いた。