食生活を見直すことで体調が改善
――川村さんは発酵食品の本も出されていますが、20代半ばから健康に目覚めますよね。きっかけはなんだったんですか。
川村 その頃に健康診断を受けたら生活習慣病予備軍と指摘されて、そこから食生活を見直しました。自炊をするのが楽しくなり、ぬか漬けも始めましたし、それまでは仕事場で用意されるお弁当を食べていましたが、そこからは自炊した玄米ご飯のおにぎりを持って仕事へ行ったりしていました。
――それで体調は改善するものなんですか。
川村 もう全然変わりますね。まず便秘が治りました。食生活が整うって、そういうことなんだなってすごく思って。仕事でのストレスや緊張も多かったので、交感神経がずっと過緊張になり、胃腸の働きが止まっちゃうので便秘になるんですよね。
でも便秘だとお腹が膨らむから、グラビアでの撮影では絶対NGなんですよ。下剤を飲んでいた人たちもいるぐらい。本当にみんな便秘が治らないと言っていました。
それに便秘はお腹の中に老廃物がたまっているから、肌荒れをするんですよね。その上でメイクをするじゃないですか。メイクをしている時間も普通の方よりとても長くなってしまうので、肌荒れの負のスパイラルに陥るんです。
雑誌だと肌荒れは修正してもらえるんですけど、テレビやイベントが大変で。当時のファンの方は雑誌をイメージしているので、実際のグラビアアイドルの肌が汚いなんて言ったら、イメージがガラガラって崩れていくわけじゃないですか。
グラビアの仕事から離れていった本当の理由
――ちょうど同じ20代中盤で、グラビアの仕事に限界を感じたそうですね。
川村 グラビア界では“ニコパチピーカン”って言うんですけど、燦々とした太陽の下、笑顔でカラフルな水着を着る。これが青年誌に出るグラドルのゴールだと私は思っていたんです。
コンビニの雑誌コーナーって入口から女性誌、少年誌、青年誌があって、一番奥に成人誌があったじゃないですか。デビューして成人誌から青年誌に移行することが目標だったんですが、活動が長くなってくると成人誌の方に戻ってくるんですよ。撮影でもキャミソールになって肩をはだけさせたり、撮影場所が南の島から温泉になってくる(笑)。
もちろん年齢を重ねてきてるから、ニコパチピーカンでないのは分かるんですよ。でも、もう自分で区切りをつけないと、どんどん違う方向にいってしまう。それは自分の理想と違うので、グラビアの仕事から離れました。
撮影=細田忠/文藝春秋
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