野本さんに成りすましていた可能性も
社会部記者が解説する。
「野本さんの遺体はもはや原型をとどめておらず、十数個くらいのバラバラになった骨の状態で見つかりました。野本さんはそれまで長期で突然家を出ることはなかったと聞いています。6月に自宅を出た後も家族や知人が通信アプリでメッセージを送ると、10月下旬までは既読になったり返信があったりしたようですが、その後、既読すらつかなくなった。堀容疑者らが野本さんの携帯電話を操作し、野本さんに成りすまし生きていると思わせた可能性も高い。
また、堀容疑者が使用した車は、野本さんの交際相手である31歳の男が知人に借りたものだったことが判明した。この車の後部座席からは野本さんのものと思われる血痕も見つかりました。実は、この交際相手の男は既に中古車販売店から車を借りたまま横領した容疑で逮捕されており、事件の全貌を知る可能性が高いとみて、警察は調べを進めています」
まだ18歳の女性を山中に遺棄するという無残な犯行だが、凶行に手を染めた堀容疑者はどのような人物だったのか。幼き日の堀容疑者を知る知人が語る。
「堀容疑者は背丈が高く、韓国人で貿易業を営むハンサムな父親と現在はスナックで働く母親の間に生まれたと聞きました。一家で大阪から東京に引っ越してきたのは30年ほど前でしょうか。父親は拠点が韓国なのであまり一緒に過ごすことはなかったようですが、彼には男と女のきょうだいが2人いて、子供の頃は一家5人仲良く暮らしていましたよ。母親が、自転車のチャイルドシートに子供を乗せて『これから保育園にいくんです!』と楽しげだったのを覚えています。女の子は中学生の頃に綺麗なワンピースを着て可愛かったですし、弟もお母さんと『彼女にプレゼントする携帯のケースを買うんだ』だといって駅ビルの商業施設にいるのを見ました。家族仲がいいんだなぁと羨ましく思っていました」
ただ大人になってからは、堀容疑者は近隣住民とトラブルになることもあったという。