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「ちょっと見せるのはよくないなと」タトゥー、妻の病気、前科…元EE JUMP後藤祐樹(37)が明かす、それでも選挙に出馬した理由〈市議会議員初当選〉

後藤祐樹八街市議会議員インタビュー#1

2023/12/23
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 元モーニング娘。の後藤真希を姉に持ち、自身もダンスボーカルユニットEE JUMPのメンバーとして活躍するも、不祥事によってデビュー3年目で引退。2007年には銅線窃盗事件で逮捕され、懲役5年6ヶ月の判決を受けた後藤祐樹(37)。

 今年8月20日に千葉県八街市の市議会議員選挙へ立候補し、8月27日の投開票日に得票数1415票の同率2位で当選した。

 そんな彼に、立候補の動機、八街市が抱えている問題、SNSに力を入れたという選挙活動、市議会議員の仕事について、話を聞いた。(全2回の1回目/続きを読む

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後藤祐樹さん

◆◆◆

朝倉未来ストリートファイト企画で受けた恩を返したくて

――かなり前から、市議会議員への立候補を考えていたのですか?

後藤祐樹(以下、後藤) 去年の12月あたりに立候補を意識するようになって、その理由を簡単に言うと、地域の方々への恩返しですね。僕が八街市に来てから5年半くらいなんですけど、こっちに知人や友人がいたわけではないので、僕ら夫婦だけで生活する日々が続いていたんです。

 そういうなかで、ABEMAの「朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円」に挑んだときに、町の方々にいろいろ助けてもらったんですよ。トレーニングできる場所を紹介してくれたり、それこそトレーニング相手になってくれたり。

 それ以外でも、近所のご高齢の夫婦がうちのワンちゃんを預かってくれたり。しかも、うちのワンちゃんはピットブルで怖がられがちな犬種だけど、まったく気にせず面倒を見てくれて。

 そういう人たちに恩返しをしたいけど、一個人の僕がなにをできるのかを考えたら八街市を良くしていくのが一番の恩返しかなって。

八街のほとんどの市民が道路に不満、遊べる場所もない

――どういった点を、良くしていこうと。

後藤 八街のほとんどの市民が、道路に不満を抱いていて。まず、歩道が狭すぎて大人ひとりでもまともに歩けなかったり、横断歩道がないエリアが目立ったり、スクールゾーンにガードレールがなかったり。右折信号も少ないし、台風が来ると何箇所も道路が冠水しちゃうんです。

――道路以外には何かありましたか。

後藤 遊べる場所が圧倒的にないんです。公園はあるにはあるんだけど、狭いところばかり。住宅街を作るうえで「この広さの住宅街だったら、この広さの公園も作らないといけない」みたいな決まりがあるんです。それを最低限守って作った公園ばかりで、遊具もないし、整備もしてないから草ボーボーで。遊具はなくても整備すれば、野球とかできる広場にもってこいなんですけど、球技禁止っていう。

――八街市に限らず、球技禁止の公園は多いですよね。

後藤 だから、子供たちは児童館とかで遊んでます。ただ、それって室内じゃないですか。外で遊ぶとなっても、自宅の前とかになっちゃう。車が多いような地域になると、ボールで遊ばせるのも怖いという意見が多くて。

 それに医療も充実してなくて、八街の南部には大きな病院がないし、開業医も少ないんですよ。

――八街市は成田空港が近いですけど、その恩恵みたいなものは。