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後藤 反対されました。議員になることで、アンチが増えると思っていたんですよ。ネット上のアンチならまだしも、実被害が生じる可能性も出てくると。

 たとえば、うちは日中ワンちゃんたちを庭に出してたりするので、そこへ毒物を入れた餌とかを投げこまれたりすることがあるかもしれない。奥さんの反対理由としては、そこが一番大きかったですね。

――かなり話し合いをされたんでしょうか。

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後藤 しました。それでも「選挙に出ます」って、自分自身で決意したのは6月の終わりですね。選挙が8月だから「もうちょっとで選挙が始まるよ」ってぐらいのタイミングで「よし、出よう」って。

 

チラシ4000枚までと細かいハードルも

――告示が8月20日で、投票が8月27日。どう動きました。

後藤 もちろん、町での選挙活動がメインではありましたけど、戦略的にSNS関係には重点を置きましたね。というのも、例えば市議会議員とかの選挙ですと、選挙期間中に配っていいビラや送っていいハガキの枚数って決まってるんですよ。ビラだと、候補者ひとりに対して4000枚まで。

 八街の世帯数は3万3000ぐらいだから、4000枚じゃ全然足りないじゃないですか。しかも自分たちで配ったりしたら駄目なんです。だけど、新聞の折り込みに挟むか、選挙活動中に選挙カーから見える範囲で住宅にポストインするのは問題ないんです。

――けっこう細かいハードルがありますね。

後藤 なので、対策を練りました。選挙期間の1週間、ポストインを4000枚ってことをやってたら時間がもったいないじゃないですか。で、新聞に目を付けて。新聞って、八街市だと高齢者しか取ってないんです。ならば、ビラは高齢者の方へ全振りしようってことで、4000枚を新聞屋さんに折り込んでもらうように頼みました。ほかの世代に関しては、僕らの世代やちょっと下の世代はSNSを見るので、ビラをそのままSNSに投稿しました。

――ビラ代は自前ですか。

後藤 公費が出ます。たしか、3万円まで。選挙カーの代金も、16万円ぐらいは出ます。でも7日回ると、それじゃ足りないので、10万円ほど持ち出しになりました。

――ウグイス嬢やスタッフは。

後藤 友人にお願いしました。スタッフは友人ばかりです。それこそ選挙となると、参謀みたいなのも用意するとかあるじゃないですか。そんなのもないです。

――供託金を含めて、選挙費用の総額って。

後藤 100万円ぐらいです。供託金の30万円は戻ってきたので、実質70万円。僕はお金を掛けなかったほうだと思いますよ。