お金より夢。
確かに、「金のショウヘイ」ではない大谷選手にとっての“Kwan”には、夢が含まれると思う。大谷選手が高校1年時に作った目標達成表を見ると、“勝利への執念”や“計画性”といった大谷選手が夢達成のために重視している考え方が記されている。“勝利への執念”を抱いている、プレイオフにはまだ出場したことがない大谷選手が、その執念を晴らすにはプレイオフで勝てる可能性があるドジャースでプレイする“計画性”を持っていたとしても全然不思議ではない。
日本というコミュニティーへの気遣い
また、大谷選手は目標達成表の中で、“思いやり”や“愛される人間”、“感謝”といった人間性も重視していることから、大谷選手の“Kwan”には愛やコミュニティーも含まれているかもしれない。実際、MLBアナリストのベン・ヴァーランダー氏は大谷選手がドジャースを選んだ理由についてフォックス・スポーツ・ニュースの中でこう話している。
「西海岸なら、日本にいる人たちは目覚めた時、ショウヘイがプレイするところを簡単に見ることができるんだ。彼は日本の人々に近い存在になりたかったんだ。彼らが、プレイを見ることができるようにしたかったんだ」
日本の人々への愛、日本というコミュニティーへの気遣いが大谷選手には常にある。
2024年のアメリカは“ニュー・ベーブ・ルース”の年に
もっとも、一方では、こんな皮肉な声もあがっているのもまた事実。
「みな、オオタニがドジャースと契約することはわかっていたよ。西海岸だし、日本に近いし、ビッグなマーケットだし、プレイオフのこともある。でも、ドジャースは優勝はできないよ」
「ドジャー・スタジアムはオオタニが署名した後には、ビールを40ドル、ドジャードッグを20ドル、駐車場代を100ドルにするんじゃないか?」
「オオタニは10年で700ミリオンドルを稼ぐには、二刀流である必要があった。でも、ジェイレン・ブラウン(プロバスケット選手)は1本の腕だけで5年で304ミリオンドル稼ぐよ」
大谷LOVEの声、ジョークにする声、リスペクトする声、斜めに見る声、何でもありのアメリカ。しかし、これだけは間違いなく言えそうだ。
2024年のアメリカは、“ニュー・ベーブ・ルース”の年になる!