世間の荒波を乗り越えてきたロングセラー商品を見つけよう
ルール2 たとえ地味でも「ロングセラー」こそ生涯の友になる
昔は、出前のバイクと言えばホンダのスーパーカブでした。
発売されたのは1958年と、実に60年以上も世界中の人に乗られてきました。同社によると、その数、累計1億台以上。
決してモードなデザインではないですし、スピードもそれほど出ない。それにもかかわらず世界中で愛されているのは、安くて丈夫だから、の一言に尽きます。
世界中のバイクの中でもっとも燃費がいいと言われ、東南アジアの国では平気で5、6人乗りしていますが、壊れません。
投資信託でもそういった世間の荒波を乗り越えてきたロングセラーの商品を見つけられれば、資産運用の強力な味方になります。10年後も20年後も持ち続けられたら、最強です。
新しいモデルの車やバイクはカッコいいし、性能もいい。しかし、流行はすぐに終わってしまうかもしれません。ロングセラーの商品は見た目だけではない、信頼できるだけの材料がそろっています。
運用終了と新商品にご用心
ここで1つ、大切な注意点があります。
それは、「投資信託のすべてが安全ではない」という点です。
証券会社や銀行から投資信託をすすめられるままに買ったら大損したのにもかかわらず、さらに新たな商品をすすめられ、買ったらまた損をした……という話を身近な人から聞いたことがあるかもしれません。
日本で買える投資信託は、なんと6000本以上もあります。
投資信託が個別の株投資と大きく違うのは、突然運用が終わる商品があるところです。
解約が相次いだり、運用がうまくいかない商品は、販売終了となる場合もあります。そんな商品を選んでいたら、損をしてしまうのは当然です。
逆に、運用がすぐには終わらないような、長期的に運用している商品を選べば、安定した利益をずっと得られることになります。
試しに楽天証券の投資信託のページで、過去10年の実績高評価(ファンドスコア5)の商品を検索したところ約2500件中わずか126件でした。いかに長期間、いいパフォーマンスを保っているのは難しいのかが分かります。
そして、新商品には要注意。
新商品とは名前の通り、これから運用が始まる商品、もしくは運用が始まったばかりの商品です。当然、何も実績がない状況なので、判断材料がありません。
証券会社や銀行の担当者からすすめられたのだとしても、いい商品だからすすめられたというより、「新しくできた商品だから売ろうとしている」と考えたほうがいいでしょう。どんな業界でも新商品を積極的に売ろうとするのは珍しい話ではありません。
臆病な投資を続けるためにはロングセラーがベストなのだと覚えておきましょう。