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 俺らB&Bは、段々と関西ローカルのテレビ番組に出演するようになり、東京の番組にもたまに呼んでもらうようになった。関西と東京の全国放送の番組の待遇差も感じましたね。それで俺は東京進出を考え始めたんです。

 東京に進出してすぐに漫才ブームが起きたでしょ。ブームに乗ったのが、今いくよ・くるよ姉さん、B&B、島田紳助・松本竜介、ツービート、オール阪神・巨人、ザ・ぼんち、のりお・よしお(西川のりお・上方よしお)だった。島田一門が3組も売れて、師匠は物凄く喜んでましたね。3組の弟子が売れるなんて奇跡ですよ。1組が売れるだけでも、相当な確率ですもんね。

紳助とさんまの違い

明石家さんま ©時事通信社

 紳助は漫才ブーム後、バラエティー番組の司会を務め、一躍売れっ子の仲間入り。「漫才で売れて良かったな。大学へ行くのもひとつの道やけど、漫才でここまで売れたら、漫才師のほうがエエやろ」と声をかけました。大学へ進学するといっても、東大や慶応、早稲田なんかの難関大学にはなかなか入れない。そうなると超一流の企業に就職するのも難しいじゃないですか。紳助に「俺たちの漫才を見て、漫才師になろうと思ったらしいやんか?」と聞くと、「はい」と答えたんで、「これだけ売れたんやから、なんぼか金を払え」って言ってやりましたよ(笑)。

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 明石家さんまと紳助は、2人とも名司会者としてたくさんのレギュラー番組を抱えていた。同じ歳なこともあり比べられることも多いですね。もちろん、2人ともしゃべくりは物凄く上手いですよ。紳助が涙もろくて“演歌っぽい”とすると、さんまは“明るくてカリフォルニア的”というのかな。

 さんまは、とにかく明るい。あいつがテレビ番組に出ているだけで、画面が明るくなるでしょ。だから、最初から最後までなんの心配もしないで見ていられますね。さんまは生き生きしながら楽しそうに喋って、会場も楽しませて、金儲けまでしてるもんね。テレビが好きなんやなと思いますよ。人の悪口を言うわけでもないしね。みんなに好かれるわけですよ。