1973年のデビュー以来50年間、ずっと第一線で活躍し続けてきた女優・大竹しのぶ(66)。本年には、公開までいっさいの情報が流れなかった宮崎駿監督の大作アニメ映画『君たちはどう生きるか』で声優としても活躍。高い存在感を示して話題を呼んだ。
大竹しのぶは1957年7月17日生まれ、東京都出身。桐朋学園大学短期大学部の演劇専攻科を中退。高校在学中の16歳だった時に、ドラマ『ボクは女学生』(フジテレビ)で主演・北公次の相手役に応募し、見事合格。
以降、純朴なイメージをセールス・ポイントに活躍の場を広げた。75年にはNHK朝の連続テレビ小説『水色の時』、77年には大河ドラマ『花神』と大きな仕事が続き、映画でも75年に『青春の門』のヒロイン役で銀幕デビューして以来、『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』(77年)、『あゝ野麦峠』(79年)、『鉄道員(ぽっぽや)』(99年)など多くの名画に出演している。
19歳で出演したTBSドラマ『ほんとうに』で、草刈正雄演じる老舗の煎餅屋の次男と恋仲になる純朴な田舎娘役が印象的で、デビュー当時の大竹のイメージはまさにこれだった。
20歳で出演した映画では大胆なヌードも
同時に、17歳で出演した『青春の門』で早くも濡れ場を演じると、20歳の時には映画『事件』で豊満なバストトップを披露するヌードに。どちらもラブシーンとしては相思相愛の恋人と結ばれるものだったが、大竹が純朴なイメージから脱皮する兆しは早くから表れていた。
『事件』では、恋人役の永島敏行に衣服を優しく脱がされてシミーズ姿でキスを交わしたあと、肩紐をほどかれる。あらわになった下着には豊満なバストが収まっている。その下着も外されてトップが露出して互いに抱擁、そのままベッドになだれ込む……という丁寧かつ美しい場面になっている。
この映画2作でデビュー当初の純朴なイメージは払拭され、大竹は“大人のエロティシズムをにおわせる演技派女優”という評価を得ることになる(本人は演技派と呼ばれることが不本意だそう)。