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「当日、読み上げる時間があるかもしれないということで、自分の気持ちを陳述書にまとめていました。裁判の場で語ることで、裁判官や被告人、世の中の人達に遺族としての苦しみを伝えたかったのです。しかし、発言の時間も与えられず、控訴審はあっという間に終わってしまい、とてもショックでした」
さらに姉は、悲痛な胸の内を語る。
「妹はまだ27歳でした。どれだけ苦しく、怖い思いをしたか。毎日妹の痛みのことを考えて、悩み続けています。一生心の傷は消えません。妹の命、人生、家族の幸せ、笑顔、その全てを奪った加害者が許せません。傷害致死になってしまったけど、私は殺人で立件してほしかった」
「刑務所から出てきた時に、逆恨みをされるんじゃないか」
現在、姉は冨田被告の存在に怯える日々を過ごしているという。
「第一審の裁判に全て参加し、加害者の発言の内容を全て聞いていましたが、言っていることも二転三転しており、加害者には反省の色が全くありませんでした。刑期を終えて刑務所から出てきた時に、逆恨みをされるんじゃないか、妹と同じ目に遭わされるんじゃないか。そんなことまで考えてしまい、とても怖いです」
控訴審の判決日は来年2月14日と発表された。冨田被告の刑が確定しても、遺族の心の傷が癒えることはないだろう。
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