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「やるんだったら、楽しんでやれ」

 同じく「LISEM」に参画する長男で元Jリーガーの翔平氏(32)もこう話す。

「私は大人しかったので、そうでもなかったですが、弟は裸足で遊んで帰ってきて、そのまま家に入ったりして叱られていました。たまに物置みたいなところに入れられたりしたこともあった」

森保翔平氏

 一方で、きちんとした考えがあれば、自主性を重んじた。2人の子供たちがサッカー選手を目指すと決めたときも、「やるんだったら、楽しんでやれ」と背中を押したという。

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 森保監督は、自身の性格について著作でこう書いている。

〈僕はかなり周りに意見を求める方です。トップダウンで僕が思ったことだけを伝えるのではなく、こちらの意見を言う前に「どう思う?」と聞く〉(『プロサッカー監督の仕事』)

現役時はサンフレッチェ広島に所属した森保監督 ©文藝春秋

 圭悟氏は最近、父がそのような考え方をするようになったきっかけを知った。

「昨年の12月16日、私の結婚披露宴があったのですが、その時に父がある思い出話を披露しました。あまり覚えていないんですが、私が小さい頃、父は『ご飯粒には神様が7人入ってる。だから残しちゃいけないんだぞ』という話をしたそうです。生意気だった私が『だったら神様は食べちゃいけない』と、揚げ足取りをした。そのエピソードを紹介しながら、父はこう続けました。『あの時、人にはいろんな考え方があるんだということを学んだ』と。そういう形で、父に影響を与えていたのかと驚きました」(圭悟氏)

 サッカー選手から、YouTuberに転身する際にも父は変わらなかった。